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雑誌詳細

文献概要

今月の特集2 新鮮血を用いた血算の外部精度管理

新鮮血による血算サーベイのための試料作製

著者: 福田幸広1

所属機関: 1船橋市立医療センター医療技術部臨床検査科

ページ範囲:P.1491 - P.1496

Point

●抗凝固剤として,エチレンジアミン四酢酸二カリウム塩二水和物(EDTA-2K)とCPDA液それぞれを単独で使用する場合は,白血球数の減少や血小板凝集のリスクを伴う.

●試料作製時の水素イオン指数(pH)が低いと平均赤血球容積(MCV)が大型化し,保存によるNaの低下や血糖値の低下は経時的なMCVの上昇と関連する.

●試料の性状変化による測定値への影響は,自動血球分析装置によって異なる.

●白血球数の変動には供血者間差が存在する.

参考文献

1)近藤弘,杉山昌晃,白上篤,他:新鮮血を用いた血液学検査の外部精度管理.臨検 58:621-626,2014
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3)近藤弘,渡邉眞一郎,川合陽子:新鮮血液を用いる自動血球分析項目の外部精度管理評価の現状分析.日検血会誌 13:189-195,2012
4)W. G. Guder,S. Narayanan,H. Wisser,他:正しい検査の仕方—検体採取から測定まで(濱﨑直孝,濱崎万穂訳),同文書院,pp54-55,1998
5)福田幸広,澤田朝寛,大山正之,他:血算サーベイ試料作製における最適条件の検討.日検血会誌 17:16-24,2016
6)近藤弘,秋山利行,白神篤,他:新鮮血を用いた外部精度管理のための試料作製法.生物試料分析 25:275-278,2002
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8)近藤弘,秋山利行,巽典之:大阪地区外部精度管理調査における血算値の機種間差について.生物試料分析 22:288-292,1999

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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