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今月の特集2 新鮮血を用いた血算の外部精度管理
神奈川県における新鮮血試料を用いた血算の外部精度評価
著者: 渡邉眞一郎1 鈴木正昭2
所属機関: 1藤沢市民病院臨床検査科 2藤沢市民病院臨床検査室(現,PCL品川 病理・細胞診センター)
ページ範囲:P.1502 - P.1509
文献購入ページに移動●全血球計数〔全血算(CBC)〕の外部精度評価(EQA)に加工血試料を用いると,マトリックス効果によって機種間差が顕著に表れる項目〔白血球数(WBC),平均赤血球容積(MCV),血小板数(PLT)など〕がある.この場合,同一メーカーの機器でも測定原理が異なると測定値の乖離がみられる.
●新鮮血試料は,マトリックス効果の影響を受けないためWBC,MCVは良好な成績が得られるが,PLTは臨床的許容限界を超える差が認められ,なお改善の余地がある.
●新鮮血試料は大量に作製することが困難かつ劣化が早いので,大規模精度管理調査には向かないが,自治体規模の調査には適しており,機種間差の実態が調査可能である.
●新鮮血試料は作製法によって保存安定性が異なるので,調査結果の解析・評価法を含め新鮮血EQA実施法の標準化が望まれる.
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