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文献概要
今月の特集1 血小板の異常を正しく診断するために
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
著者: 冨山佳昭1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.124 - P.130
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●血小板減少症の病態は大きく,①血小板の産生低下,②血小板破壊亢進,③血小板分布異常,④その他(偽性)に分類される.
●特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,血小板破壊亢進に起因する血小板減少症の代表的な疾患である.
●ITPの診断は除外診断が主体であるが,骨髄検査を行ってもITPと再生不良性貧血(AA)との鑑別が困難な場合がある.
●網状血小板比率(%)と血漿トロンボポエチン濃度測定は,ITPとAAなどの血小板産生低下に起因する血小板減少の鑑別に有用である(保険未収載).
●血小板減少症の病態は大きく,①血小板の産生低下,②血小板破壊亢進,③血小板分布異常,④その他(偽性)に分類される.
●特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,血小板破壊亢進に起因する血小板減少症の代表的な疾患である.
●ITPの診断は除外診断が主体であるが,骨髄検査を行ってもITPと再生不良性貧血(AA)との鑑別が困難な場合がある.
●網状血小板比率(%)と血漿トロンボポエチン濃度測定は,ITPとAAなどの血小板産生低下に起因する血小板減少の鑑別に有用である(保険未収載).
参考文献
1)Cines DB, Blanchette VS:Immune thrombocytopenic purpura. N Engl J Med 346:995-1008,2002
2)冨山佳昭:特発性血小板減少性紫斑病.臨血 49:1298-1305,2008
3)冨山佳昭:トロンボポエチン受容体作動薬による難治性ITPの治療.臨血 52:627-632,2011
4)Kurata Y, Hayashi S, Kiyoi T, et al:Diagnostic value of tests for reticulated platelets, plasma glycocalicin, and thrombopoietin levels for discriminating between hyperdestructive and hypoplastic thrombocytopenia. Am J Clin Pathol 115:656-664,2001
5)林悟,西山美保,末久悦次,他:網状血小板測定法2法の比較検討と臨床的有用性の検討 フローサイトメトリー(FCM)法と多項目自動血球分析装置XE-2100による自動測定(IPF)法.臨病理 57:1039-1044,2009
6)Sakuragi M, Hayashi S, Maruyama M, et al:Clinical significance of IPF% or RP% measurement in distinguishing primary immune thrombocytopenia from aplastic thrombocytopenic disorders. Int J Hematol 101:369-375,2015
7)冨山佳昭,清水一亘,柏木浩和:特発性血小板減少性紫斑病の病態と診断.臨血 54:343-349,2013
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