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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻2号

2017年02月発行

文献概要

今月の特集2 微量金属元素と生体機能—メタロミクス研究から臨床検査へ

著者: 山内一由1

所属機関: 1筑波大学医学医療系

ページ範囲:P.157 - P.157

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 現在,地球上で確認されている元素は,日本で発見された原子番号113番のニホニウム(Nh)をはじめ,最近命名されたばかりの4元素を含めた118種類にのぼります.このうち,35種類を原材料として私たちヒトの体は成り立っています.

 生体内の元素はその存在量によって6種類の多量元素,5種類の少量元素,および24種類の微量元素に大別され,さらに微量元素のうちppbオーダーしか存在しない14種類は超微量元素に分類されます.また,多量元素と少量元素を合わせて常量元素と呼びます.生体の99%以上は常量元素が占めていますが,常量元素だけではヒトは生きてはいけません.総量1%未満ながらも種類は常量元素の倍以上ある微量元素が個々に極めて厳密にコントロールされていなければ,健康を保つことはおろか生命さえも維持されません.微量元素は“生命のスパイス”と呼んでも過言ではないくらい重要な生体成分なのです.

 本特集が,微量元素のもつ多彩かつ巧妙な生体機能について理解を深める機会になれば幸いです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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