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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻8号

2017年08月発行

文献概要

今月の特集1 病態から学ぶ生化学

病態から学ぶ蛋白代謝・動態

著者: 井谷功典1 東口髙志2 二村昭彦2 伊藤彰博2

所属機関: 1藤田保健衛生大学七栗記念病院医療技術部臨床検査輸血課 2藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座

ページ範囲:P.894 - P.901

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Point

●非必須アミノ酸とは,体内で合成可能なアミノ酸を指し,解糖系,TCA回路の中間代謝産物から合成される.また,糖源性アミノ酸は糖新生によってグルコースとなる.糖代謝とアミノ酸代謝は,密接な関係があることを理解する必要がある.

●上腕測定は体組成分析の間接的評価法である.上腕筋面積(AMA)が筋肉量,上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF)が体脂肪の指標として医療現場で利用されている.栄養療法時には蛋白代謝動態を把握する一助となる.

参考文献

1)井上圭三(編),富田基郎(編):病態生理・生化学Ⅰ,共立出版,pp46-69,2009
2)Rodwell VW,Bender DA,Botham KM,他(著),清水孝雄(監訳):イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書29版,丸善出版,pp316,2011
3)日本静脈経腸栄養学会(編):静脈経腸栄養ハンドブック,南江堂,pp46-53,2011
4)小山諭,畠山勝義:生化学的パラメーター蛋白代謝.臨検 28:977-982,2004
5)厚生労働科学研究補助金(長寿科学総合研究事業)高齢者における加齢性筋肉減弱現象(サルコペニア)に関する予防対策確立のための包括的研究研究班:サルコペニア:定義と診断に関する欧州関連学会のコンセンサス—高齢者のサルコペニアに関する欧州ワーキンググループの報告—の監訳.日老医誌 49:788-805,2012
6)Anthony JC, Anthony TG, Kimball SR, et al:Orally administered leucine stimulates protein synthesis in skeletal muscle of postabsorptive rats in association with increased eIF4F formation. J Nutr 130:139-145,2000
7)Anthony JC, Yoshizawa F, Anthony TG, et al:Leucine stimulates translation initiation in skeletal muscle of postabsorptive rats via a rapamycin-sensitive pathway. J Nutr 130:2413-2419,2000
8)Anthony TG, Anthony JC, Yoshizawa F, et al:Oral administration of leucine stimulates ribosomal protein mRNA translation but not global rates of protein synthesis in the liver of rats. J Nutr 131:1171-1176,2001
9)藤田聡:サルコペニア予防における運動と栄養摂取の役割.基礎老化研 35:23-28,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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