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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻8号

2017年08月発行

文献概要

今月の特集2 リンパ球の増減を正しく評価するために

リンパ球数の増減をきたす疾患・病態

著者: 樋口敬和1 岡田定23

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院輸血部/糖尿病内分泌・血液内科 2聖路加国際病院血液内科 3聖路加国際病院人間ドック科

ページ範囲:P.946 - P.950

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Point

●成人では,リンパ球絶対数>4,000/μLをリンパ球増多,<1,000/μLをリンパ球減少とする.

●リンパ球増多症は一次性(クローン性)と二次性(反応性)に分類されるが,その鑑別は極めて重要である.細胞形態の観察が重要であるが,他の所見も含めて総合的に診断する.

●二次性リンパ球増多症が圧倒的に多く,そのなかでもウイルス感染症によるものが多い.

●リンパ球減少は比較的多くみられる検査異常であり,その原因となる疾患・病態は多い.しかし,日常臨床においては,軽度のリンパ球減少は特に精査されないことも多い.

参考文献

1)Rawstron AC, Bennett FL, O'Connor SJ, et al:Monoclonal B-cell lymphocytosis and chronic lymphocytic leukemia. N Engl J Med 359:575-583,2008
2)George TI:Malignant or benign leukocytosis. Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2012:475-484,2012
3)Chabot-Richards DS, George TI:Leukocytosis. Int J Lab Hematol 36:279-288,2014
4)日本臨床衛生技師会血液形態検査標準化ワーキンググループ:血液形態検査に関する勧告法.医学検査 45:1659-1671,1996
5)Castelino DJ, McNair P, Kay TW:Lymphocytopenia in a hospital population--what does it signify? Aust N Z J Med 27:170-174,1997
6)Brass D, McKay P, Scott F:Investigating an incidental finding of lymphopenia. BMJ 348:g1721,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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