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増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ 2章 臨床感染症に関するガイドライン 皮膚軟部組織・骨感染症
糖尿病足病変感染症(2012年,IDSA)
著者: 太田啓介1 渋江寧2
所属機関: 1静岡県立総合病院集中治療科 2横浜市立みなと赤十字病院感染症科・感染管理室
ページ範囲:P.1228 - P.1234
文献購入ページに移動●糖尿病足病変感染症(DFI)は2つ以上の炎症徴候(発赤,熱感,腫脹,圧痛・自発痛,硬化),または膿を認めた場合に診断し,その範囲や深さ,全身状態などから重症度を判定する.
●画像検査はMRIが優れており,骨髄炎の評価にも有用である.
●感染の多くはブドウ球菌に代表されるグラム陽性球菌を主とした複数菌による感染であるが,慢性経過や抗菌薬の先行投与,虚血などがある場合に,特にグラム陰性菌や嫌気性菌が問題となってくる.
●培養検査は,表層のスワブ検体ではなく深部からの検体を提出し,グラム陽性球菌をターゲットとした治療を開始するが,耐性菌のリスクや重症度を考慮し,必要であれば広域抗菌薬の使用を検討する.
●多くの症例で外科的デブリードメントが必要となり,適切なドレッシング剤の使用と除圧が重要となる.複数の専門科や多職種による介入・フォローが予後改善に不可欠である.
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