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増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ 2章 臨床感染症に関するガイドライン 真菌症
コクシジオイデス症(2016年,IDSA)
著者: 菅野芳明12 岡本耕1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院感染症内科 2国立感染症研究所エイズ研究センター
ページ範囲:P.1288 - P.1293
文献購入ページに移動●コクシジオイデス症の早期診断には,米国西南部や中南米のコクシジオイデス流行地域への渡航歴の聴取が重要である.
●免疫正常のコクシジオイデス症患者の抗真菌薬第一選択は経口アゾールである.
●妊娠第一期で抗真菌薬を要する場合や,移植レシピエントの重症コクシジオイデス症の症状安定化までの期間は,アムホテリシンB(AmB)が推奨される.
●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者のコクシジオイデス症は全例治療対象であり,CD4陽性Tリンパ球数が250個/μL未満の間は抗真菌薬治療を継続すべきである.
●コクシジオイデスは感染力の高い真菌であり,疑い例を含めた検体の取り扱いおよび曝露予防に特に注意を要する.
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