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文献詳細

雑誌文献

臨床検査62巻10号

2018年10月発行

文献概要

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ 2章 臨床感染症に関するガイドライン 真菌症

コクシジオイデス症(2016年,IDSA)

著者: 菅野芳明12 岡本耕1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院感染症内科 2国立感染症研究所エイズ研究センター

ページ範囲:P.1288 - P.1293

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POINT

●コクシジオイデス症の早期診断には,米国西南部や中南米のコクシジオイデス流行地域への渡航歴の聴取が重要である.

●免疫正常のコクシジオイデス症患者の抗真菌薬第一選択は経口アゾールである.

●妊娠第一期で抗真菌薬を要する場合や,移植レシピエントの重症コクシジオイデス症の症状安定化までの期間は,アムホテリシンB(AmB)が推奨される.

●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者のコクシジオイデス症は全例治療対象であり,CD4陽性Tリンパ球数が250個/μL未満の間は抗真菌薬治療を継続すべきである.

●コクシジオイデスは感染力の高い真菌であり,疑い例を含めた検体の取り扱いおよび曝露予防に特に注意を要する.

参考文献

1)Galgiani JN, Ampel NM, Blair JE, et al:Coccidioidomycosis. Clin Infect Dis 41:1217-1223,2005
2)亀井克彦,渋谷和俊,宮崎義継(編):輸入真菌症の診断・治療指針,協和企画,2011
3)Limper AH, Knox KS, Sarosi GA, et al:An official American Thoracic Society statement: Treatment of fungal infections in adult pulmonary and critical care patients. Am J Respir Crit Care Med 183:96-128,2011
4)深在性真菌症のガイドライン作成委員会(編):深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014,協和企画,2014
5)国立感染症研究所:病原体検出マニュアル コクシジオイデス症(Coccidioidomycosis)version 1.1,2013(https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/Coccidioides.pdf)(最終アクセス:2018年8月1日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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