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文献概要
増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ 2章 臨床感染症に関するガイドライン その他
MRSA感染症(2011年,IDSA)
著者: 上田晃弘1
所属機関: 1日本赤十字社医療センター感染症科
ページ範囲:P.1313 - P.1318
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●米国感染症学会の専門委員会により文献レビューが行われ,エビデンスに基づき,作成されている.各推奨にはエビデンスレベルと推奨度が示されており,記載内容の信頼性は高い.
●メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症の治療に関するガイドラインであり,診断や感染対策は扱っていない.重要なMRSA感染症がカバーされ,MRSA感染症の治療で問題となるバンコマイシン(VCM)の投与方法などについても触れられている.
●わが国でも十分に参考になる内容であるが,米国で問題となっている市中獲得型MRSA(CA-MRSA)は現時点ではわが国での頻度が高くないこと,telavancinなど米国で使用可能な薬剤の一部はわが国で使用できないことには注意する必要がある.
●米国感染症学会の専門委員会により文献レビューが行われ,エビデンスに基づき,作成されている.各推奨にはエビデンスレベルと推奨度が示されており,記載内容の信頼性は高い.
●メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症の治療に関するガイドラインであり,診断や感染対策は扱っていない.重要なMRSA感染症がカバーされ,MRSA感染症の治療で問題となるバンコマイシン(VCM)の投与方法などについても触れられている.
●わが国でも十分に参考になる内容であるが,米国で問題となっている市中獲得型MRSA(CA-MRSA)は現時点ではわが国での頻度が高くないこと,telavancinなど米国で使用可能な薬剤の一部はわが国で使用できないことには注意する必要がある.
参考文献
1)Liu C, Bayer A, Cosgrove SE, et al:Clinical practice guidelines by the infectious diseases society of america for the treatment of methicillin-resistant Staphylococcus aureus infections in adults and children. Clin Infect Dis 52:e18-e55,2011
2)Gould FK, Brindle R, Chadwick PR, et al:Guidelines (2008) for the prophylaxis and treatment of methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) infections in the United Kingdom. J Antimicrob Chemother 63:849-861,2009
3)日本化学療法学会・日本感染症学会MRSA感染症の治療ガイドライン作成委員会:MRSA感染症の治療ガイドライン—2017年改訂版「MRSA感染症の治療ガイドライン 2017年改訂版」公表にあたって.感染症誌 65:273-375,2017
4)Garau J, Bouza E, Chastre J, et al:Management of methicillin-resistant Staphylococcus aureus infections. Clin Microbiol Infect 15:125-136,2009
5)American Academy of Pediatrics:Antibacterial Drugs for Newborn Infants. In: Red Book: 2009 Report of the Committee on Infectious Diseases, 28th ed (Pickering LK, Baker CJ, Kimbarlin DW, eds), American Academy of Pediatrics, Elk Grove Village, IL,p746,2009
6)Matsumoto T, Hanaki H, Kimura T, et al:Clinical efficacy and safety of arbekacin sulfate in patients with MRSA sepsis or pneumonia: a multi-institutional study. J Infect Chemother 19:128-137,2013(http://dx.doi.org/10.1007/s10156-012-0519-z)(最終アクセス:2018年6月22日)
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