文献詳細
文献概要
Crosstalk 地域医療×臨床検査・10
臨床検査とともに支える地域医療
著者: 寺裏寛之1
所属機関: 1自治医科大学地域医療学センター地域医療学部門
ページ範囲:P.1459 - P.1459
文献購入ページに移動 地域医療の現場は,医療者が多くないこともあり,顔の見える関係が構築しやすい.私が勤めていた地域病院(以下,当院)では,病院職員のみならず,近隣の介護施設職員とも顔なじみであった.顔の見える関係は多職種の連携がしやすい.多職種連携は,チーム医療を発展させた概念であり1),専門性の発揮と速やかな情報共有という点から医療の質や効率性の向上につながる2).多職種連携を取るに当たり,院内のチーム医療の確立が重要である.当院では,看護師,薬剤師,理学療法士,社会福祉士,医師による多職種回診を行い,患者の方針を共有した.診断の際,特に連携が必要となるのは,臨床検査室である.臨床検査技師は,検査結果から病態を把握し,医師とともに患者を見守る.例えば,パニック値の報告はマニュアル化されている医療機関がほとんどであろう.
参考文献
1)埼玉県立大学(編):IPWを学ぶ—利用中心の保健医療福祉連携,中央法規出版,2009
2)金沢景繁,佐々木麻紀,乾清代美,他:当科における“多職種回診”とその効果.日クリニカルパス会誌 18:454,2016
3)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽アルドステロン症,厚生労働省,2006(https://www.pmda.go.jp/files/000145004.pdf)(最終アクセス:2018年8月21日)
掲載誌情報