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文献概要
今月の特集2 実は増えている“梅毒”
梅毒の臨床像,診断と治療
著者: 大里和久1
所属機関: 1大里クリニック
ページ範囲:P.168 - P.175
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●梅毒の再流行は梅毒の側に問題があるのではなく,ヒトの側に問題がある.
●梅毒検査の自動化に伴う検査数値の解釈には慎重でなければならない.
●潜伏梅毒の病期診断は感染力の有無,治療の要否などの判断に重要である.
●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染発見の指標疾患として梅毒の役割は大きく,男性では特に重要である.
●梅毒の再流行は梅毒の側に問題があるのではなく,ヒトの側に問題がある.
●梅毒検査の自動化に伴う検査数値の解釈には慎重でなければならない.
●潜伏梅毒の病期診断は感染力の有無,治療の要否などの判断に重要である.
●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染発見の指標疾患として梅毒の役割は大きく,男性では特に重要である.
参考文献
1)土肥慶蔵:性病学 上巻 世界黴毒史,朝香屋書店,pp1-88,1923
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掲載誌情報