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文献詳細

雑誌文献

臨床検査62巻4号

2018年04月発行

文献概要

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック Ⅲ 尿路の処置・手術

経皮的膀胱瘻造設術,経皮的腎瘻造設術

著者: 松井甫雄1 高橋淳子2 久米春喜1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院泌尿器科・男性科 2国立国際医療研究センター病院泌尿器科

ページ範囲:P.402 - P.405

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経皮的膀胱瘻造設術

適応

 通常,腎から尿管を通って膀胱に至った尿は,尿道を通って体外へ排出される.しかし,外傷により尿道の管腔構造が損傷された場合や,前立腺肥大,腫瘍・線維化などにより,尿道が狭窄をきたした場合は,下部尿路通過障害が起きる.この状態を尿閉という.

 尿閉に対する第一選択は,尿道カテーテルの留置である.尿道カテーテルの留置自体は通常は容易で,尿閉の解除も速やかに行える.しかし,時として,尿道カテーテル留置が困難なことがある.このようなケースは,女性であることはまれで,多くの場合は男性である.尿道カテーテル留置が難しい場合には,カテーテルの種類を変えたり(チーマンカテーテルの使用),スタイレットを使用したり,あるいは尿道膀胱鏡で鏡視下にガイドワイヤーを用いて,カテーテルの留置を試みたりする.

参考文献

●三木誠,間宮良美:泌尿器科緊急処置(経皮的腎瘻造設術,経皮的膀胱瘻造設術).泌尿器科手術手技Visual lecture No.27,住友製薬,pp15,1995
●Tailly T, Denstedt JD:Fundamentals of urinary tract drainage. In: Campbell-Walsh Urology, 11th ed (Wein AJ, Kavoussi LR, Partin AW, et al, ed), Elsevier, Philadelphia, pp 119-135, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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