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増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック Ⅴ 腎疾患 症候群と尿沈渣成分
慢性腎不全
著者: 大島恵1 古市賢吾1 和田隆志1
所属機関: 1金沢大学附属病院腎臓内科
ページ範囲:P.466 - P.468
文献購入ページに移動慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)とは,腎障害を示唆する所見(検尿異常,画像異常,血液異常,病理所見など)と糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)60mL/分/1.73m2未満,のいずれか,または両方が3カ月以上持続することにより診断される.日本では,約1,330万人がCKDと推計されており,これは成人の約8人に1人に当たる1).
成人CKDの原因には,糖尿病性腎症や慢性糸球体腎炎が多くみられる.若年成人で最も多い一次性腎疾患は慢性糸球体腎炎であり,特にIgA(immunoglobulin A)腎症の頻度が高い.一方,中年以降は膜性腎症の頻度が増加し,悪性腫瘍の合併にも注意する.
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