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文献概要
増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック Ⅵ 泌尿器疾患 疾患と尿沈渣成分 ②尿路・性器腫瘍
腎癌
著者: 福原秀雄1 井上啓史1
所属機関: 1高知大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.510 - P.511
文献購入ページに移動腎癌は,腎実質から発生する悪性腫瘍で,組織型は70%が淡明細胞癌を呈する.まれな組織型としては乳頭状,嫌色素性,転座型などがある.本邦では年間約1万人が腎癌に罹患している.腎癌が発見される症状としては,古典的三徴候(肉眼的血尿,腹部腫瘤触知,腰背部痛)が知られている.最近では,検診やほかの疾患での画像検査で発見される偶発癌の症例が70%以上を占め,古典的三徴候で発見される腎癌は減少している.
腎癌を発見する低侵襲検査としては,まず腹部エコーで腎腫瘤を発見し,続いて造影CT/MRI検査を実施していく.腎癌に有効な腫瘍マーカーはなく,検診による早期発見が必要である.
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