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文献詳細

雑誌文献

臨床検査62巻4号

2018年04月発行

文献概要

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック Ⅵ 泌尿器疾患 疾患と尿沈渣成分 ③その他

前立腺肥大症

著者: 関田信之1

所属機関: 1千葉県済生会習志野病院泌尿器科

ページ範囲:P.528 - P.529

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病態

 前立腺は,男性の膀胱頸部から尿道の起始部を取り囲むように存在し,栗の実状と表現される直径4cm程度の器官である.前立腺の働きは,尿道の一部を形成するとともに,精液の一部である前立腺分泌液を産生・分泌することである.前立腺の体積は,性的成熟後40〜50歳までは15mL前後とほぼ一定しているが,その後は加齢とともに増大する.この傾向は人種や地域を問わず普遍的であり,前立腺の肥大は生理的な加齢現象とされる.そのため,年齢が上がれば誰でも前立腺肥大は起こるものといえる.

 一方,前立腺肥大症とは「前立腺の良性過形成による下部尿路機能障害を呈する疾患」と前立腺肥大症診療ガイドライン1)では定義される.すなわち,前立腺肥大症は前立腺の大きさだけで定義されるものではなく,あくまでも排尿症状を伴っているものをいう.

参考文献

1)日本泌尿器科学会(編):前立腺肥大症診療ガイドライン,リッチヒルメディカル,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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