文献詳細
文献概要
増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック Ⅶ 全身性疾患
骨髄腫
著者: 菊池春人1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.550 - P.552
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基本的疾患概念
形質細胞は液性免疫の主役となる抗体(免疫グロブリン)を産生する細胞でリンパ球のB細胞が分化したものである.形質細胞が腫瘍化したものが骨髄腫(形質細胞腫)である.骨髄で多発結節性に増殖する場合がほとんどで,このときは多発性骨髄腫と呼ばれる(英語のmultiple myelomaからMMと略されることも多い).それ以外の病型として,孤立性の増殖をするもの(孤立性形質細胞腫),骨髄以外の軟組織などに発生するもの(髄外性形質細胞腫),白血病化すなわち末梢血に腫瘍細胞が出てくるもの(形質細胞性白血病)などがある.
基本的疾患概念
形質細胞は液性免疫の主役となる抗体(免疫グロブリン)を産生する細胞でリンパ球のB細胞が分化したものである.形質細胞が腫瘍化したものが骨髄腫(形質細胞腫)である.骨髄で多発結節性に増殖する場合がほとんどで,このときは多発性骨髄腫と呼ばれる(英語のmultiple myelomaからMMと略されることも多い).それ以外の病型として,孤立性の増殖をするもの(孤立性形質細胞腫),骨髄以外の軟組織などに発生するもの(髄外性形質細胞腫),白血病化すなわち末梢血に腫瘍細胞が出てくるもの(形質細胞性白血病)などがある.
参考文献
1)菊池春人:尿蛋白試験紙とBence Jones蛋白.検と技 39:588-592,2011
2)井本真由美,松村到,船内正憲,他:尿タンパク試験紙にBence Jonesタンパクが反応することの検証.臨化 43:217-225,2014
3)八木靖二,伊藤恵,高橋ひろみ,他:骨髄腫腎の病理組織学的背景を尿沈渣像から推定可能であった症例.Med Technol別冊尿沈渣検査症例アトラス:140-141,2000
4)日本臨床検査標準協議会尿検査標準化委員会:第一部日本臨床検査標準協議会(JCCLS)尿沈渣検査法GP1-P4.尿沈渣検査法2010(日本臨床衛生検査技師会編),日本臨床衛生検査技師会,pp1-10,2011
5)International Myeloma Working Group:Criteria for the classification of monoclonal gammopathies, multiple myeloma and related disorders: a report of the International Myeloma Working Group. Br J Haematol 121:749-757,2003
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