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今月の特集1 尿検査の新たな潮流
尿検査—最近のトピックス
著者: 菊池春人1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.788 - P.791
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●尿検査においても精度管理は重要であり,検査前プロセス,検査後プロセスを含めた精度保証を考えていく必要がある.
●尿検査の標準化は難しい点があり,harmonizationへと考え方を変えていく必要があるかもしれない.なお,尿沈渣についてはJCCLS GP1-P4を改訂する予定がある.
●新規尿バイオマーカーおよび尿沈渣による,これまでより詳細な腎臓の病態把握が可能になってきている.
●尿検査は腎・尿路系以外の病態を把握するのにも有用で,今後も発展していくものと考えられる.
●尿検査においても精度管理は重要であり,検査前プロセス,検査後プロセスを含めた精度保証を考えていく必要がある.
●尿検査の標準化は難しい点があり,harmonizationへと考え方を変えていく必要があるかもしれない.なお,尿沈渣についてはJCCLS GP1-P4を改訂する予定がある.
●新規尿バイオマーカーおよび尿沈渣による,これまでより詳細な腎臓の病態把握が可能になってきている.
●尿検査は腎・尿路系以外の病態を把握するのにも有用で,今後も発展していくものと考えられる.
参考文献
1)矢冨裕:臨床検査における品質・精度の確保のための精度管理実態調査 中間報告 平成29年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)「臨床検査における品質・精度の確保に関する研究」,2017
2)日本医師会:平成29年度(第51回)臨床検査精度管理調査結果報告書,日本医師会,2018
3)日本臨床検査標準協議会(JCCLS)尿沈渣検査標準化委員会:第一部 日本臨床検査標準協議会(JCCLS)尿沈渣検査法GP1-P4.日本臨床衛生検査技師会尿沈渣検査法2010,日本臨床衛生検査技師会,pp1-10,2011
4)菊池春人:尿形態検査の標準化.臨病理 66:58-61,2018
5)Perazella MA, Coca SG, Kanbay M, et al:Diagnostic value of urine microscopy for differential diagnosis of acute kidney injury in hospitalized patients. Clin J Am Soc Nephrol 3:1615-1619,2008
6)Perazella MA, Coca SG:Traditional urinary biomarkers in the assessment of hospital-acquired AKI. Clin J Am Soc Nephrol 7:167-174,2012
7)菊池春人:尿検査からわかる腎・泌尿器以外の疾患・病態.日臨検自動化会誌 42:154-156,2017
8)小林紘士:尿沈渣におけるマルベリー小体 ファブリー病診断における有用性を中心に.検と技 45:1236-1240,2017
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