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今月の特集 女性のライフステージと臨床検査
閉経と骨粗鬆症
著者: 望月善子12
所属機関: 1もちづき女性クリニック 2獨協医科大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.926 - P.935
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●閉経によるエストロゲン分泌低下が骨吸収を亢進させ,骨量は急激に減少するため,閉経後に骨粗鬆症の頻度が増加する.
●骨粗鬆症診療の目的は骨折の予防であるため,自覚症状がなく進行する骨粗鬆症に対し,できるだけ早期に骨粗鬆症と診断し,治療介入することが重要である.
●閉経後骨粗鬆症を予防するためには,若年期により高い最大骨量(PBM)を獲得し,閉経期の骨量減少を抑制することが大切である.
●閉経によるエストロゲン分泌低下が骨吸収を亢進させ,骨量は急激に減少するため,閉経後に骨粗鬆症の頻度が増加する.
●骨粗鬆症診療の目的は骨折の予防であるため,自覚症状がなく進行する骨粗鬆症に対し,できるだけ早期に骨粗鬆症と診断し,治療介入することが重要である.
●閉経後骨粗鬆症を予防するためには,若年期により高い最大骨量(PBM)を獲得し,閉経期の骨量減少を抑制することが大切である.
参考文献
1)骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(日本骨粗鬆症学会,日本骨代謝学会,骨粗鬆症財団,委員長:折茂肇)(編):骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年度版,ライフサイエンス出版,2015(http://www.josteo.com/ja/guideline/doc/15_1.pdf)(最終アクセス:2018年6月9日)
2)Weitzmann MN, Pacifici R:Estrogen deficiency and bone loss: an inflammatory tale. J Clin Invest 116:1186-1194,2006
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4)Khosla S, Melton LJ 3rd, Riggs BL:The unitary model for estrogen deficiency and the pathogenesis of osteoporosis: is a revision needed? J Bone Miner Res 26:441-451,2011
5)Okano H, Mizunuma H, Soda M, et al:The long-term effect of menopause on postmenopausal bone loss in Japanese women: results from a prospective study. J Bone Miner Res 13:303-309,1998
6)日本骨代謝学会,日本骨粗鬆症学会合同 原発性骨粗鬆症診断基準改訂検討委員会:原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版).Osteoporo Jpn 21:9-21,2013
7)骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用に関する指針検討委員会:骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用ガイドライン(2012年版).Osteoporo Jpn 20:33-55,2012
8)市村正一:骨粗鬆症治療のモニターと効果判定 骨代謝マーカーの利用法.整・災害 47:327-336,2004
9)Siris ES, Chen YT, Abbott TA, et al:Bone mineral density thresholds for pharmacological intervention to prevent fractures. Arch Intern Med 164:1108-1112,2004
10)Mitchell PJ:Fracture Liaison Services: the UK experience. Osteoporos Int 22 (Suppl 3):487-494,2011
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