文献詳細
文献概要
増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック Part.3 5章 技術的要求事項 5.4 検査前プロセス
微生物検査からみた「5.4 検査前プロセス」
著者: 中島淳1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1189 - P.1193
文献購入ページに移動 検査前プロセスとは,検体が検査に供される以前の“検体の採取・輸送”などの過程のことである.微生物検査ではこれらの過程で不適切な処理がなされると,病原体の検出が不可能となり,誤った検査結果の解釈につながる.信頼できる検査結果を得るために,検査室は,検査前プロセスに関する適切な手順を決めて,文書化する必要がある.しかし,単に,手順を文書化するだけでは不十分であり,その手順が検査室サービス利用者にとって参照しやすい環境でなければならない.又,微生物検査の検体は伝染性の病原体を含んでいる可能性があるため,検体を扱うときには,病原体が拡散しないための対策を講じるなど,感染対策への取組みも必要である.
参考文献
1)ISO15189:2012:臨床検査室—品質と能力に関する要求事項 第3版(英和対訳版),日本規格協会,2012
●小栗豊子:臨床微生物検査ハンドブック 第5版,三輪書店,pp40-47,2017
●日本適合性認定協会:「分析前後段階の品質保証」についての指針—臨床検査室—JAB RM320-2009,日本適合性認定協会,2009
掲載誌情報