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文献概要

増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック Part.3 5章 技術的要求事項 5.6 検査結果の品質の確保

生理検査からみた「5.6 検査結果の品質の確保」

著者: 大村直子1 小松和典1 古川泰司1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1233 - P.1237

 「5.6検査結果の品質の確保」では,内部精度管理と外部精度管理が求められている.

 生理検査の精度管理としては,外部精度評価目的に行われるフォトサーベイが一般的であり,機器精度管理に関してはベンダー(製造販売業者)に一任されることがほとんどである.「ISO15189:2012」1)で生理検査が認定項目となったことで,精度管理業務が必要であるという認識が徐々に広まり,機器の内部精度管理や技師の手技に関する精度管理も各施設で取組まれるようになってきた.呼吸機能検査については,日本呼吸器学会の「呼吸機能検査ガイドライン」2)で機器の精度管理についての記載が認められるが,その他の検査の精度管理手順は確立されていないのが現状である.模擬波形発生装置やファントムを使用した機器精度管理,被験者による手技精度管理を行い,記録を残す.又,検査室間比較プログラムに参加し,その結果に対して関連要員でレビューを行い,必要な場合は是正処置を行う.生理検査においてもこれらの取組みを要求事項に従い行う必要がある.

参考文献

1)ISO15189:2012:臨床検査室—品質と能力に関する要求事項 第3版(英和対訳版),日本規格協会,2012
2)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):機器の精度管理とメンテナンス.呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力.メディカルレビュー社,pp31-33,2004
3)JIS T 0601-1:2017:医用電気機器—第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項,日本規格協会,2017

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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