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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻11号

2019年11月発行

文献概要

今月の特集1 腎臓を測る

さまざまなGFR推算式とその特徴

著者: 堀尾勝1

所属機関: 1関西メディカル病院腎臓内科

ページ範囲:P.1297 - P.1301

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Point

●糸球体濾過量(GFR)測定の標準法はイヌリンクリアランスである.しかしクリアランス検査は煩雑なため,一般臨床では推算GFR(eGFR)を用いる.

●血清クレアチニン(Cr)値によるGFR推算式を用いるが,血清シスタチンCが得られる場合はシスタチンCによる推算式の併用により正確度は向上する.

●CG(Cockcroft-Gault)式はCcr推算式であり,現在の酵素法Cr値を用いると低体重の高齢者を除きGFRより高く推算される.

●GFR推算式では体表面積補正GFR(mL/min/1.73m2)が得られる.腎排泄性薬剤投与時の腎機能評価は体表面積補正のないGFR(mL/min)に変換する.

参考文献

1)Matsuo S, Imai E, Horio M, et al:Revised equations for estimated GFR from serum creatinine in Japan. Am J Kidney Dis 53:982-992,2009
2)堀尾勝:eGFRcreat,eGFRcysの使い分けについて教えてください.臨検 57:1210-1211,2013
3)堀尾勝:腎機能評価の進歩と展望.循環器内科 69:79-84,2011
4)Horio M, Imai E, Yasuda Y, et al:GFR estimation using standardized serum cystatin C in Japan. Am J Kidney Dis 61:197-203,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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