icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻11号

2019年11月発行

文献概要

検査説明Q&A・44

自己抗体保有患者に対し,どのような検査をして赤血球製剤を選択すればよいでしょうか?

著者: 森山昌彦1

所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院輸血・細胞治療科

ページ範囲:P.1379 - P.1383

文献購入ページに移動
■自己免疫性溶血性貧血(AIHA)か非AIHAかの確認

 貧血のうち自己抗体を保有し,溶血所見が認められる場合は自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia:AIHA)と呼ばれる.また,自己抗体を保有していても溶血所見を示さずにいる非AIHAのような患者も存在する.自己抗体保有患者の輸血用赤血球製剤を選択するうえでは,はじめに溶血所見の有無(表1)1),血漿(血清)中の同種抗体の有無を確認することが重要である(表2)2)

参考文献

1)厚生労働省:厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業) 特発性造血障害に関する調査研究班(平成16年度改訂)(http://www.jichi.ac.jp/zoketsushogaihan/saisyu.pdf)(最終アクセス:2019年9月17日)
2)奥田誠,竹下明裕,安田広康,他:赤血球型検査(赤血球系検査)ガイドライン(改訂2版).日輸血細胞治療会誌 62:651-663,2016
3)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 輸血・移植検査技術教本,丸善出版,2016
1)前田平生,大戸斉,岡崎仁(編):輸血学 改訂第4版,中外医学社,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?