icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻2号

2019年02月発行

今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

被災地での臨床検査支援体制の構築

著者: 松井啓隆1 池田勝義2

所属機関: 1熊本大学大学院生命科学研究部臨床病態解析学分野 2熊本保健科学大学保健科学部医学検査学科

ページ範囲:P.186 - P.190

文献概要

Point

●熊本地震では,日本臨床検査医学会が結成した熊本地震対策委員会が支援活動を実施した.この活動では,被災地に必要な機器や試薬が取りまとめられ,リクエストベースで被災地に支援物資が貸与・提供された.

●被災側では,情報を集約し,支援のリクエストを取りまとめることが重要である.複数のチャンネルからリクエストが発信されるよりも,チャンネルを絞り,できる限り整理された支援要請がなされるのが望ましい.

●平時から地域の連携を図り,災害発生時には速やかに相互支援・復旧体制に移行する必要がある.情報を正確かつ速やかに集約するためにも,普段から行政や関連団体が意思疎通しておくことが求められる.

参考文献

1)熊本県健康福祉部:熊本県災害時医療救護マニュアル 初版(平成30年3月),2018(http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=23116&sub_id=1&flid=141848)(最終アクセス:2018年9月20日)
2)日本臨床検査医学会:東日本大震災における臨床検査支援活動 記録と提言(https://www.jslm.org/books/earthquake/index.html)(最終アクセス:2018年9月20日)
3)日本臨床検査医学会:熊本地震対策委員会の設置について(https://www.jslm.org/committees/eq/201604.pdf)(最終アクセス:2018年9月20日)
4)日本臨床検査医学会,熊本地震対策委員会:熊本地震における臨床検査支援活動(https://www.jslm.org/books/earthquake_kumamoto/all-kumamoto.pdf)(最終アクセス:2018年10月29日)
5)昆正和:今のままでは命と会社を守れない! あなたが作る等身大のBCP,日刊工業新聞社,2016
6)厚生労働省:病院におけるBCPの考え方に基づいた災害対策マニュアルについて(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000089048.pdf)(最終アクセス:2018年10月29日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら