増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
7章 血液・造血器疾患
文献概要
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,血小板への自己抗体による血小板減少症である.免疫機序により,網内系(脾臓など)での血小板破壊が亢進し,骨髄で巨核球に作用して血小板造血が障害される.血小板が減少すると出血が危惧されるが,「成人特発性血小板減少性紫斑病治療の参照ガイド2012年版」1)では,出血症状,血小板数3万/μL以下を治療開始の目安としている.緊急性が高いのは,血小板数1万/μL以下で粘膜出血を伴う場合,脳出血,下血や吐血などの主要な臓器(脳,肺,消化管,泌尿器系,腹腔内など)での重篤な出血症状である.ITP経過観察中の急激な血小板減少や,高齢者の血小板減少症は出血リスクが高く,注意が必要である.
参考文献
掲載誌情報