増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
8章 内分泌・代謝疾患
文献概要
抗利尿ホルモン(ADH)分泌不適合症候群(SIADH)は,低浸透圧,低ナトリウム血症にもかかわらず,ADHであるアルギニンバソプレシン(AVP)の分泌が抑制されないため,腎尿細管での水の再吸収が亢進して水利尿不全による希釈性低ナトリウム血症を呈する疾患である.原因としては,中枢神経系疾患,肺疾患,異所性AVP産生腫瘍,薬剤がある.症状としては頭痛,悪心,嘔吐,意識障害,痙攣などの低ナトリウム血症に伴う症状が出現する.低ナトリウム血症が急速に発症した場合には早期に重篤な症状が出現するが,慢性の低ナトリウム血症では血清ナトリウム濃度が低値の割に症状は軽度にとどまる.
参考文献
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