文献詳細
文献概要
増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 11章 感染性疾患・寄生動物疾患
結核
著者: 佐々木結花1
所属機関: 1公益財団法人結核予防会複十字病院呼吸器センター,呼吸器内科
ページ範囲:P.544 - P.545
文献購入ページに移動呼吸器系の結核,特に肺結核患者が,次の誰かに感染を生じさせる可能性が高い“感染源”であることを診断する検査項目が喀痰検査であるが,気管支鏡検体,各種検体(胸水,腹水,胃液,尿,便,血液,髄液,関節液,器具洗浄液など),手術検体からも抗酸菌関連検査が行われる.
基本的な検査1)
喀痰を検査する場合,塗抹,培養,同定,薬剤感受性検査が行われる.塗抹・培養検査は検出率を上げるために3日間行うとされるが,保険収載上核酸増幅法による同定は3日間のうち1回行う.喀痰検査では検査に値する検体であるか,性状を確認する.単なる唾液や膿性部分が少ない検体は,診断に値せず誤診を招く可能性がある.そのため適切な検体ではない場合,院内では再検を依頼し,検査会社に勤務する方であれば指示医療機関に“検体不良”の連絡を行っていただきたい.
参考文献
掲載誌情報