増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
12章 中毒性疾患
文献概要
神経伝達物質であるアセチルコリン(ACh)を分解するコリンエステラーゼ(ChE)が阻害され,AChが過剰となることにより中毒症状が起こる.副交感神経刺激作用,神経筋接合部の阻害による筋麻痺や線維束攣縮,交感神経節刺激による交感神経症状,中枢神経症状がある.徐脈,縮瞳,唾液・涙・気道分泌亢進などのムスカリン様作用による副交感神経刺激症状はコリン作動性トキシドローム(toxidrome)として有名である.特にサリンなどの神経毒ガス類は毒性が高いが,いずれの中毒も呼吸循環の管理を直ちに行わなければ死に至る緊急度・重症度の高い中毒である.治療薬としてプラリドキシムヨウ化メチル(PAM)が使用されるが,血糖測定値への影響があり注意が必要である.
参考文献
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