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今月の特集1 現在のHIV感染症と臨床検査
AIDS指標疾患
著者: 鯉渕智彦1
所属機関: 1東京大学医科学研究所附属病院感染免疫内科
ページ範囲:P.587 - P.591
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●国内のヒト免疫不全ウイルス(HIV)/後天性免疫不全症候群(AIDS)の年間報告数のうち,AIDS発症者は約3割を占める.HIV/AIDSの早期発見にはなお改善の余地がある.
●AIDS指標疾患のなかで,最多はニューモシスチス肺炎,次いで食道カンジダ症である.その他,サイトメガロウイルス(CMV)感染症や抗酸菌感染症も多い.
●ニューモシスチス肺炎の多くはCD4陽性Tリンパ球数が約200/μL以下の場合に発症し,播種性非結核性抗酸菌症,CMV網膜炎や消化管潰瘍はCD4陽性Tリンパ球数が約100/μL以下の場合に好発する.
●国内のヒト免疫不全ウイルス(HIV)/後天性免疫不全症候群(AIDS)の年間報告数のうち,AIDS発症者は約3割を占める.HIV/AIDSの早期発見にはなお改善の余地がある.
●AIDS指標疾患のなかで,最多はニューモシスチス肺炎,次いで食道カンジダ症である.その他,サイトメガロウイルス(CMV)感染症や抗酸菌感染症も多い.
●ニューモシスチス肺炎の多くはCD4陽性Tリンパ球数が約200/μL以下の場合に発症し,播種性非結核性抗酸菌症,CMV網膜炎や消化管潰瘍はCD4陽性Tリンパ球数が約100/μL以下の場合に好発する.
参考文献
1)厚生労働省エイズ動向委員会:平成29年(2017年)エイズ発生動向—概要—,2018
2)厚生労働省:後天性免疫不全症候群(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html)(最終アクセス:2018年11月26日)
3)鯉渕智彦,白阪琢磨:抗HIV治療ガイドライン,抗HIV治療の基礎知識.HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究班,pp6-11,2018
4)藤井毅:HIV-PCP 2)診断.ニューモシスチス肺炎のすべて(ニューモシスチス肺炎研究会編),克誠堂出版,pp98-103,2014
5)日本造血細胞移植学会:造血細胞移植ガイドライン ウイルス感染症の予防と治療 サイトメガロウイルスウイルス感染症(第4版),2018
6)深在性真菌症のガイドライン作成委員会(編):深在性真菌症の血清診断.深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014 小児領域改訂版,協和企画,pp88-90,2016
7)小林泰一郎:トキソプラズマ症.別冊日本臨牀 神経症症候群(第2版)Ⅰ,日本臨牀社,pp883-887,2013
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