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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻5号

2019年05月発行

文献概要

研究

外毛根鞘性囊腫の超音波像の検討

著者: 岡﨑陽子1 織田寛子1 吉岡辰泰1 奥田英裕1 勝俣道夫2

所属機関: 1NTT東日本伊豆病院臨床検査室 2NTT東日本伊豆病院皮膚科

ページ範囲:P.670 - P.676

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Summary

 外毛根鞘性囊腫(TC)は比較的まれな囊腫で,その大部分が被髪頭部に発生することが知られている.今回3例の超音波像と病理組織像を対比することができたため,超音波像の特徴について報告する.超音波検査では3例とも,皮下組織内に境界明瞭,辺縁整の後方エコー増強した低〜無エコー腫瘤を認め,内部に高エコースポットを認めた.病理組織において3例ともTCと診断され,石灰沈着を認めた.超音波検査における石灰化の有無,開口部の有無が,表皮囊腫との鑑別に有用と思われる.

参考文献

1)清水宏:21章 皮膚の良性腫瘍 E.囊腫.あたらしい皮膚科学 第2版,中山書店,pp395-396,2011
2)吉岡未里,末廣敬祐:皮膚・皮下腫瘍の鑑別 非炎症性粉瘤.Visual Dermatol 14:522-524,2015
3)川村愛,鈴木啓之:皮膚科超音波診断マニュアル 皮膚科領域に対する超音波検査.Derma. 79:1-10,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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