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文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻3号

2020年03月発行

文献概要

検査説明Q&A・48

血小板輸血後に血小板数が増加していないとき,どうすればよいでしょうか.

著者: 澤田良子1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.302 - P.304

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■はじめに

 血小板輸血後に血小板数の増加が不良な病態を血小板輸血不応(platelet transfusion refractoriness:PTR)と呼び,その原因は非免疫学的機序によるものと免疫学的機序によるものに大別される.非免疫学的機序によるものは全体の約80%を占め,出血,発熱,感染症,脾腫,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)などが原因となって起こる.一方,免疫学的機序によるものはヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)抗体,ヒト血小板特異抗原(human platelet antigen:HPA)抗体などの同種抗体が主因であり,そのほとんどはHLA抗体によると考えられている1).本稿では,HLA抗体によるPTRを中心に解説する.

参考文献

1)高橋大輔:血小板輸血不応におけるHLA抗体の臨床的意義.MHC 23:96-107,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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