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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査64巻4号

2020年04月発行

雑誌目次

増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見

はじめに フリーアクセス

藤崎 純

pp.315

 超音波(エコー)検査は全身のスクリーニングに用いることができるうえ,経済的かつ簡便で,ベッドサイドでも施行が可能です.また,さまざまな症状や部位,放射線被曝を避けることが望ましい女性や小児など,多彩な場面で活用することができ,日進月歩の画像診断領域においても特に重要視されてきています.

 エコー検査に対する需要増加に伴い,エコー検査に従事する者に求められるエコー所見の知識・診断能力も,より広範囲・高度化してきています.さらに,時には,限られた時間のなかで緊急性の有無を含めた的確な判断が求められることもあるでしょう.広範かつ緊急性の高い症例にも対応できる知識・能力は,エコー検査の基本かつ重要な要素となってきていると考えられます.

1章 腹部エコー

肝損傷

丸山 憲一

pp.320-325

疾患の概要

臓器損傷

 臓器損傷の多くは交通事故や高所墜落など高エネルギー外傷による全身に対するイベントであり,肝損傷も全身に生じたイベントの一部として捉える必要がある.肝臓のみだけでなく複数臓器にわたる損傷や頭部外傷,骨盤外傷との合併損傷による多発出血,それに拍車をかける凝固障害に対して,優先順位をいかに判断し,どのように治療方針を決定していくか,これこそがエコー検査も含めた外傷画像診断の果たすべき重要な役割である.

肝膿瘍

山本 幸治

pp.326-328

疾患の概要

 肝臓内に膿瘍が形成される疾患で,細菌性とアメーバなどの非細菌性に分けられる.原因菌は90%が細菌性で,大腸菌をはじめとするグラム陰性桿菌である.

 感染経路は,消化管や骨盤腔内臓器の化膿性炎症が門脈や肝動脈を通じて波及するもの,胆道の化膿性炎症が上行性に波及するものなどがある.

囊胞内出血

山本 幸治

pp.330-333

疾患の概要

 肝囊胞は,腹部エコーなどの画像診断の普及により健康人でもしばしば発見される肝の良性疾患である.そのほとんどが単純性肝囊胞であり,立方上皮で内腔が覆われ内容に液体(漿液成分)を有するものである.多くは,エコーやCTなどの画像診断で評価され無治療であるが,時には経過観察を要する場合もある.

 頻度は低いが,囊胞腺癌や嚢胞内出血などにより内部エコーをもつ囊胞(complicated liver cyst)がみられる場合は注意が必要である.また,自覚症状がある場合や感染,出血,破裂などを合併したときには外科的治療の適応となることもある.

急性肝炎

丸山 憲一

pp.334-338

疾患の概要

疫学

 急性肝炎とは,主に肝炎ウイルスが原因で起こる急性のびまん性疾患であり,肝炎ウイルスにはA,B,C,D,E型の5種類が確認されている.肝炎ウイルスではないものの,EBウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)による伝染性単核球症やサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染に伴う肝障害も知られており,さらには,急性肝炎様に発症する自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis:AIH)や抗菌薬,解熱鎮痛抗炎症薬,精神神経領域薬などで肝障害をきたす薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)も存在する.

 国立国際医療研究センター・肝炎情報センターからの報告では,1980〜2017年の期間におけるわが国の急性肝炎の起因ウイルス別発症頻度は,A型(約30%),B型(約30%),C型(約10%),非A非B非C型(約30%)である1).2010〜2017年の期間に限ると,A型(約10%),B型(約40%),C型(約10%),非A非B非C型(約40%)とA型の発症頻度は低下してきている.B型は性的接触による感染が多く,D型は,診断そのものが困難で正確な感染状況は把握されていない.一方,E型は2000年ごろから北海道や関東地域での集団発生,流行が問題となってきている.

急性胆囊炎(胆囊軸捻転症含む)

刑部 恵介

pp.339-345

疾患の概要

疫学

 急性腹症の1つである急性胆囊炎は,腹痛患者のなかで3〜10%程度を占めている.なお,年齢によって罹患率が変わり,50歳以下の腹痛患者では6%と低いのに対して,50歳以上では21%と高率となる1)

急性胆管炎

岩下 和広 , 岡庭 信司

pp.346-350

疾患の概要

 急性胆管炎は胆管内に急性炎症が発生した病態であり,その発生には①胆管内に著明に増加した細菌の存在,②細菌またはエンドトキシンが血管内に逆流するような胆管内圧の上昇の2因子が不可欠となる1).特に重症例では,ショックや意識障害,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)などの予後不良な病態に進行するため早期治療が必要な疾患である.そのため生理検査パニック値(像)の運用指針ワーキンググループが定める腹部エコー(ultrasound:US)検査のパニック像では,急性胆管炎が疑われた時点でGrade Ⅱ,症状を伴わない閉塞性黄疸も急性胆管炎へ移行する可能性があることからGrade Ⅰとしている2)

 胆汁は本来無菌であるが,胆管閉塞などにより胆汁のうっ滞が生じると細菌増殖(胆汁感染)をきたす.胆管閉塞の原因としては肝外胆管結石の頻度が最も高いが,近年は悪性疾患や硬化性胆管炎,非手術的胆道操作などによる急性胆管炎も増加傾向にある1)

総胆管結石

刑部 恵介

pp.352-355

疾患の概要

疫学

 総胆管結石とは,肝内胆管や胆囊内ではなく肝外胆管(左右肝管合流部より下流側)に結石が存在する胆石症である.高齢者に多く,男女比では男性にやや多くなっている.

閉塞性黄疸

岩下 和広 , 岡庭 信司

pp.356-360

疾患の概要

 黄疸はビリルビンが血中に増加し,全身の皮膚や粘膜が黄色に染色された病態であり,閉塞性黄疸は胆管が閉塞することにより生じる黄疸である.閉塞性黄疸をきたす疾患では胆管結石が最も頻度が多いが,炎症性疾患や胆道癌や膵臓癌といった悪性疾患まで多岐にわたる(表1).

 褐色尿や皮膚の黄染が発見契機となることが多いが,結石や腫瘍による痛み,胆管炎による発熱もある.自覚症状が全くなく,他疾患の検査目的で施行した血液検査の異常で指摘されることもある.閉塞性黄疸に感染が加わると,急性胆管炎や急性化膿性胆管炎から敗血症に至るため,迅速な診断,治療が必要である.

急性膵炎(グルーブ膵炎含む)

川端 聡

pp.362-365

疾患の概要

疫学

 厚生労働省の2011年の調査によると,わが国では急性膵炎は年間63,080人が発症し,近年増加傾向である.男女比は1.9:1で,男性は60歳代,女性では70歳代が最も多い1).急性膵炎全体に占める重症膵炎の割合は20%前後で推移しており,重症例は50歳代の男性に多い傾向がみられた1).アルコールの多飲や胆石の保有,肥満などが危険因子となる.

自己免疫性膵炎

木下 博之

pp.366-370

疾患の概要

 自己免疫性膵炎はびまん性膵腫大と膵管狭窄像を特徴とし,時に膵腫瘤を形成する特有の膵炎であり,1995年にわが国より発信された疾患概念である1).血清免疫グロブリン(immunoglobulin:Ig)G4の上昇とIgG4陽性形質細胞の著しい浸潤を認め,膵外病変を伴うことも多く,IgG4関連疾患の膵病変と考えられている2).自己免疫性膵炎国際コンセンサス診断基準では,IgG4の関与する1型と好中球病変を中心とする2型に分類されるが1),わが国では自己免疫性膵炎は主として1型であり2),ここでは1型自己免疫性膵炎について示す.

十二指腸潰瘍

竹之内 陽子 , 畠 二郎 , 谷口 真由美

pp.372-374

疾患の概要

病態・原因

 潰瘍とは消化管粘膜の限局性組織欠損であり,少なくとも粘膜筋板を越える深さの欠損をいう.潰瘍は病理学的に組織欠損の深さによって,Ul-Ⅰ(粘膜層のみの組織欠損,びらん),Ul-Ⅱ(粘膜筋板を越え,粘膜下層に達する組織欠損),Ul-Ⅲ(組織欠損が固有筋層にまで達するもの),Ul-Ⅳ(組織欠損が固有筋層を越え,漿膜に達したもの)までの4段階に分類される.

 若年期のヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori:H. pylori)菌感染や非ステロイド性消炎鎮痛剤(nonsteroidal antiinflammatory drug:NSAIDs)の服用が原因で,粘膜による防御の働きと胃酸による攻撃とのバランスが崩れ,胃酸による粘膜障害をきたし発症する.したがって胃に近い十二指腸球部が好発部位である.

消化管穿孔

廣辻 和子

pp.375-379

疾患の概要

 消化管穿孔とは,さまざまな原因で消化管の壁に孔が開き,内容物(胃液や胆汁・腸液・大腸内の便など)が腹腔内に漏出し,汎発性腹膜炎を引き起こす,手術適応を考慮すべき急性腹症である.穿孔とは壁を貫いてその外の空間に内容物が漏れ出ること,穿通とは壁を貫いてその壁の外が空間ではなく何らかの組織がある状態を指す.

 穿孔部位により,上部消化管と下部消化管に分けられる.上部消化管の原因としては胃・十二指腸潰瘍が多く,その他に胃癌・特発性食道破裂・腹部外傷・誤嚥・医原性(内視鏡検査・治療)などがある.十二指腸は球部前壁では穿孔が多いが,後壁では穿通が多い.

消化管AGML(急性胃粘膜病変)

浅野 幸宏 , 長谷川 雄一

pp.380-382

疾患の概要

 急性胃粘膜病変(acute gastric mucosal lesion:AGML)は,1965年にacute erosive gastritis,acute gastric ulcer,hemorrhagic gastritisの3つの病態に分類し報告された.わが国においては,1973年に“急性に発症し,内視鏡あるいはX線検査で所見がみられる”病態の包括的な概念,すなわち一種の症候群として急性胃病変(acute gastric lesion:AGL)が提唱された.その後,AGMLの診断基準を“突発する上腹部痛,吐き気,嘔吐,時に吐血・下血の症状を伴って発症し,この際早期に内視鏡で観察すると,多くの場合,胃粘膜面に急性の異常所見,すなわち明らかな炎症性変化,出血,潰瘍性変化(びらん,潰瘍)が観察されるもの”と定義している.内視鏡所見としては,多発性のびらんや浅い潰瘍を認めることが多く,活動性の出血や凝血を伴う.しばしば,びらんや潰瘍は地図状を呈した特徴的な内視鏡所見を呈する.AGMLの主な成因は,精神的・身体的ストレスや薬剤〔ステロイド,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal antiinflammatory drug:NSAIDs)製剤,抗癌剤など〕などであり,薬物,食物なども挙げられる.

腸閉塞(イレウス)

山下 安夫

pp.384-388

疾患の概要

 腸閉塞(イレウス)とは,何らかの原因で腸管内容の通過が障害された状態と定義される.従来,腸閉塞とイレウスは同義語として用いられてきたが,「急性腹症診療ガイドライン2015」1)において,“腸閉塞”と“イレウス”を区別することが提案され,“腸管が機械的に閉塞した場合を腸閉塞とし,機能性(麻痺性)のものをイレウスと呼ぶ”と定義された.

 腸閉塞は,血流障害を伴わない単純性腸閉塞と血流障害を伴う複雑性腸閉塞(広義の絞扼性腸閉塞)に分類される(図1).単純性腸閉塞の原因は,小腸では開腹術後や炎症(Crohn病など)による癒着が最も多く,大腸では腫瘍が大部分を占める.一方,複雑性腸閉塞の原因は,小腸では開腹術後の索状物(バンド)による絞扼,ヘルニア嵌頓,腸重積,腸軸捻転など,大腸では乳児の腸重積と高齢者に好発する軸捻転が主なものである.イレウスは腸管の蠕動運動の低下により腸管内容物の通過障害をきたした状態で,麻痺性イレウスと痙攣性イレウスがある.麻痺性イレウスは開腹術後が最も多く,そのほかには種々の原因による腹膜炎,腹腔内出血などが原因で発症する.痙攣性イレウスの原因は,手術や外傷,神経障害,中毒などであるが,頻度は極めて低い.

大腸憩室炎

西田 睦

pp.389-391

疾患の概要

 近年,わが国では大腸憩室の保有率が増加しており1,2),大腸憩室炎の頻度も増している.大腸憩室炎は急性疾患であるが,再発しやすく,簡便で無侵襲に施行可能なエコー検査(ultrasonography:US)による診断は有用である.

急性虫垂炎

大石 武彦

pp.392-396

疾患の概要

疫学と分類

 急性虫垂炎は虫垂の急性化膿性炎症性疾患であり,急性腹症のなかでも高頻度に遭遇する疾患である.幅広い年齢に発症するが,10〜20歳代に好発する.虫垂炎は炎症の程度により組織学的に3つに分類され,カタル性,蜂窩織炎性,壊疽性の順に進行する.

ヘルニア(嵌頓)

喜舎場 智之

pp.398-403

疾患の概要

 ヘルニア(hernia)には先天性と後天性があり,体内の臓器が本来あるべき部位から脱出した状態と定義される.腹部領域においては外ヘルニアと内ヘルニアに大別される(表1).脱出する臓器は消化管や腸間膜,大網がほとんどで,まれに卵巣や虫垂が脱出することもある.

腸管出血性大腸菌感染症(O157腸炎)

林 健太郎

pp.404-407

疾患の概要

 大腸菌は家畜や人の腸内に常在し,そのほとんどは害がない.しかし,なかには下痢などの症状を引き起こす“病原性大腸菌”があり,細菌学的には菌の表面にある抗原(O抗原とH抗原)に基づいて細かく分類される.そのうち,ベロ毒素(Vero toxin:VT)を産生する大腸菌を“腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC)”と呼ぶ.代表的なものは,O157(60〜70%),O26(20%),O111(10%)などであるが1),重症化するものの多くは,大半が病原性の高いVT2を産生するO157である.本稿では,O157腸炎を中心に解説する.

 O157腸炎は夏季に多いが冬季にもみられ,集団発生事例の報告は減ったものの,散発事例における患者数は漸増状態で,わが国でも毎年4,000人前後の発生が続いている1,2)

腹水の診かた(FAST,腹腔内出血,癌性腹水)

佐藤 通洋 , 井上 征雄 , 吉見 登美子 , 横山 一紀

pp.408-414

FAST1)

 FAST(focused assessment with sonography for trauma)は外傷の初期診療において,腹腔内出血,胸腔内液体貯留および心囊液貯留の検出に焦点を絞った簡易超音波検査法である.短時間に一定の走査を行う手技で,ショック症例では1分以内の施行が望ましい.走査部位は心囊,胸腔,肝周囲,脾周囲,骨盤腔であるが,気胸の診断を加えたextended FAST(eFAST,EFAST,E-FAST)や,下大静脈の観察による循環血液量の評価も行われている.

2章 心エコー

急性心筋梗塞(急性冠症候群)とその合併症

加賀 早苗

pp.416-421

疾患の概要

 急性心筋梗塞の成因は,冠動脈プラークの破綻とそれに続く血栓形成による冠動脈内腔の閉塞であり,共通の機序によって生じる不安定狭心症を含めて,急性冠症候群(acute coronary syndrome:ACS)という一連の病態として扱われる1).急性心筋梗塞はさらに,貫壁性の虚血が生じていることを示唆する心電図上のST上昇を伴うST上昇型心筋梗塞(ST elevation myocardial infarction:STEMI)と,それを伴わない非ST上昇型心筋梗塞(non ST elevation myocardial infarction:NSTEMI)に分類される.

 急性心筋梗塞と不安定狭心症は心筋壊死の有無(心筋バイオマーカーの上昇の有無)によって区別される.ACSの自覚症状は前胸部痛や前胸部圧迫感であるが,非典型的な症状や軽微な症状が重篤なACSの症状であることもまれではない.症状が20分以上持続する場合は,急性心筋梗塞の可能性が高い1).発症後,再灌流療法までの時間が遅れるほど心筋障害が進行して死亡率が上昇するため,早期診断が極めて重要である.

急性大動脈解離

木村 豊

pp.422-425

疾患の概要

疫学と病態

 大動脈解離とは,日本循環器学会の「大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)」1)によると“大動脈壁が中膜のレベルで二層に剝離し,動脈走行に沿ってある長さを持ち二腔になった状態で,大動脈壁内に血流もしくは血腫が存在する動的な病態”と定義されている.突然の激しい胸部または背部痛を主訴として発症する場合が多く,適切な治療が行われない場合には死亡率の高い疾患である.厚生労働省の人口動態調査によると,本疾患による死亡者は,毎年1万人弱程度となっている.発症原因は明らかではないが,高率に高血圧症を合併し,動脈硬化の危険因子の関与が示唆されている.またMarfan症候群などの結合組織疾患における,大動脈壁の脆弱性が発症原因となる場合がある.

 典型的な症例では胸部痛や背部痛により発症するが,解離腔の位置および偽腔血栓化の状況によりさまざまな症状や病態を呈する.解離により冠動脈血流障害が生じた場合には心筋梗塞として,また頸動脈への解離進展により脳虚血を発症した際には,脳梗塞として治療が開始されている場合がある.これらの疾患の検査を行う際には,大動脈解離合併の有無を意識して検査を行う必要がある.

急性肺塞栓症

飯田 典子

pp.426-431

疾患の概要

病態

 急性肺塞栓症(pulmonary embolism:PE),急性血栓肺塞栓症(pulmonary thromboembolism:PTE)はしばしば致命的な疾患で,臨床的に診断が難しい疾患の1つであるといわれている.典型的な症状として呼吸困難,チアノーゼなどが知られているが,急激なショックから突然死に至ることもある.心エコーは心電図や造影CTとともに,速やかに診断・治療を進める手掛かりを与えてくれる重要な検査である.PEは急性と慢性に大きく分けられ,2018年に日本循環器学会より「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン」が示されている1)

 最近ではPTEと深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)を併せて静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)と総称する.急性PEは,主に下肢あるいは骨盤内のDVTが塞栓源となり,起立,歩行,排便などの際に下肢の筋肉が収縮し,筋肉ポンプの作用により静脈還流量が増加することで,血栓が遊離して肺動脈(pulmonary artery:PA)を閉塞することが推測される.

たこつぼ型心筋症

谷口 京子

pp.432-434

疾患の概要

 たこつぼ型心筋症の誘因は心身ストレスといわれている.閉経後の中高年女性に好発し,左室造影検査で壁運動異常所見が特徴的なたこつぼの形に見えることから命名されている.たこつぼ型心筋症は,症状や病態が急性冠症候群に類似しており,なかには鑑別が困難な場合もある.主訴は胸痛が多く,呼吸困難や動悸などを認める場合がある.また,本疾患は夏に多く秋に少ない傾向があり,1日のうちでは朝の発症が多いといわれている.

 日本循環器学会による診断基準1)では,心尖部のballooningを呈する原因不明の疾患で,左室は“たこつぼ”に類似する形態を呈すると定義されている.除外基準にはA.冠動脈の有意狭窄病変の存在や冠攣縮,B.脳血管疾患,C.褐色細胞腫,D.心筋炎が挙げられており,脳血管疾患や褐色細胞腫などよる心筋障害は“たこつぼ様心筋障害”として特発例と区別されている1)

急性心筋炎(劇症型含む)

石神 由美子

pp.436-441

疾患の概要

疫学

 心筋炎は心筋を主座とした炎症性疾患である.心膜まで炎症が及ぶと心膜心筋炎と呼ばれる.軽症例は確定診断が困難なために,わが国における発症率や死亡率の詳細は不明である.剖検例からの推測では,症候性心筋炎は剖検10万例当たり115例で,一方無症候性心筋炎は非心臓死剖検例の0.6%との指摘がある1,2).一過性に無症状で経過する軽症心筋炎はさらに多いと思われる.

心タンポナーデ

古島 早苗

pp.442-447

疾患の概要

病態

 心タンポナーデとは,心膜液貯留により心膜腔内圧が上昇し心腔内圧を凌駕した結果,心室拡張期の静脈還流が障害され,心拍出量が低下することで循環不全をきたした状態であり,急性経過ではしばしばショックに陥る.心膜液貯留の原因は多岐にわたる(表1).

 心膜液貯留量と心膜腔内圧は必ずしも相関せず,外傷,大動脈解離および心破裂,診断治療手技の合併症(冠動脈穿孔や心筋の穿孔)など,心膜液が急速に貯留した場合には心膜が広がることができないため少量の心膜液でもタンポナーデを呈するが,癌性心膜炎などで緩徐に貯留した場合には代償的に心膜が伸展するため,多量に貯留するまではタンポナーデをきたさない.また,心室内圧もタンポナーデ発生に関与するため,心室肥大や心室拡張末期圧が上昇している状態では,心膜腔内圧の影響を受けにくい.

3章 腎・泌尿器エコー

腎盂腎炎

白石 周一

pp.450-453

疾患の概要

 腎の炎症性疾患のなかで最も多いのが腎盂腎炎であり,腎盂,腎杯および腎実質の細菌感染により引き起こされる.ほとんどは上行性感染であるが,まれにリンパ行性や血行性感染もみられる.病理組織学的には,局所的あるいは散在性の尿細管や間質の病変を主体とする間質性腎炎所見を呈する.

尿管結石

米山 昌司 , 南里 和秀

pp.454-457

疾患の概要

 尿管は腎盂に続き腎門の内下方から大腰筋の前面を下行し,総腸骨動・静脈の前を横切って骨盤内に入る.その後,骨盤外側壁に沿って走行し膀胱壁に進入し尿管口に開く.全長約25〜27cmで,生成された尿を蠕動により運搬する.

精巣捻転,精巣上体炎

河本 敦夫

pp.458-463

疾患の概要

 陰囊の疼痛,腫張,そして発赤などを伴う急性発症の疾患群を急性陰囊症(acute scrotum)と呼ぶ.その原因から外傷性と非外傷性の2つに大別される.非外傷性の急性陰囊症にはさまざまな疾患があるが(表1),臨床的によく遭遇するのが精巣捻転と精巣上体炎である.

 臨床所見からこの両者を鑑別することは難しく,画像検査が非常に重要となる.特に精巣捻転は治療までの時間が予後を決定し,緊急的外科処置が必要となる.急性陰囊症におけるエコーは,第一に精巣捻転の有無を評価する検査といってよい.

4章 婦人科エコー

Fitz-Hugh-Curtis症候群(FHCS)

金子 南紀子 , 藤崎 純 , 渡邉 学

pp.466-469

疾患の概要

疫学

 1930年代にCurtisが淋菌性骨盤内感染症患者の開腹手術時に肝表面と腹壁間の癒着の存在を示し,その後Fitz-Hughが右季肋部の急性淋菌性腹膜炎を報告したことから,このFitz-Hugh-Curtis症候群(Fitz-Hugh-Curtis syndrome:FHCS)が提唱されることとなった.

 現在,FHCSの主な起炎菌はクラミジアとされているが,淋菌が原因となる場合があることも知られている.わが国において性器クラミジア感染症は性感染症のなかで最も多く,男女ともに多数の保菌者の存在が指摘されている.FHCSは今後さらに増加する可能性が高く,エコー検査(ultrasonography:US)時に遭遇する機会も増えると考えられる.

異所性妊娠(妊娠)

宇治橋 善勝 , 棟方 伸一 , 狩野 有作

pp.470-473

疾患の概要

疫学

 異所性妊娠とは,受精卵が正所である子宮内膜以外の部位に着床することと定義され,全妊娠中の1〜2%にみられる.異所性妊娠の95%は卵管妊娠であり,そのうち70%が膨大部で発生している.その他の着床部位には,卵巣,子宮頸管,腹膜,大網,帝王切開瘢痕部妊娠などがあるが,いずれもまれである.

 異所性妊娠のリスクは卵管病変によって上昇するが,特にリスクを上昇させる要因としては,卵管手術,異所性妊娠,骨盤内感染症,生殖補助医療,喫煙などの既往歴が挙げられる.通常,子宮内避妊器具を装着している場合は妊娠が起こる可能性は低いが,妊娠した場合の約5%で異所性妊娠が生じる.また,生殖補助医療による妊娠では,異所性妊娠の発生率が2〜4%とされており,自然妊娠に比べて高率になる.

5章 血管エコー

腹部大動脈瘤破裂(切迫破裂)

山本 哲也

pp.476-480

疾患の概要

破裂の原因

 動脈瘤破裂の誘因としてストレスや精神的興奮による高血圧,運動,筋力トレーニング,荷重労作,咳,アルコール,Marfan症候群における妊娠,出産が指摘されている1).また,安静時や日常動作時に破裂をきたすこともある.

孤立性上腸間膜動脈解離

八鍬 恒芳

pp.481-484

疾患の概要

疫学

 孤立性上腸間膜動脈解離(isolated superior mesenteric artery dissection:ISMAD,以下,孤立性SMA解離)は比較的まれな疾患である.罹患率は,剖検例で6,666例中4例(0.06%)との報告1)や,救急患者の腹部CTで発見された826例中5例(0.60%)で認めたとの報告2)がある.50歳代前後の男性に多い疾患とされている3)

急性下肢虚血

和田 理

pp.485-489

疾患の概要

 急性下肢虚血(acute limb ischemia:ALI)は,下肢の急激な血流減少を呈する病態であり,迅速な診断と適切な治療を行わなければ下肢の切断や生死にかかわる.

 原因は外傷性や医原性を除けば塞栓症と血栓症に分類され(表1),血栓症に比べ塞栓症の頻度が高い.塞栓症は塞栓原により心原性と非心原性に分類され,その大半が心原性に由来する.

動脈穿刺部出血

石田 啓介

pp.490-493

疾患の概要

 カテーテル治療は,バイパス術とともに血流改善に有効な血行再建術の1つである.冠動脈や下肢のみならず全身の血管に適応が拡大しており,近年は心臓の弁膜症においても治療が行われるようになった.診断,治療において動脈穿刺は必要不可欠であるが合併症のリスクを伴う.合併症を疑う主訴としては動脈穿刺部出血や腫脹,疼痛,止血困難などで,代表的な合併症としては,医原性仮性動脈瘤,医原性動静脈瘻,穿刺部血腫,動脈閉塞,感染症などが挙げられる.動脈の穿刺部位はさまざまで,カテーテルによる医原性仮性動脈瘤の発生頻度は穿刺部位により異なる.上腕動脈で0.046%,大腿動脈で1〜8%,橈骨動脈で0.03%という報告もある1).医原性動静脈瘻の発生頻度はさらに低く,大腿部で0.003〜0.86%,上肢においては数例の報告があるのみである1)

6章 小児エコー

肥厚性幽門狭窄症

岡村 隆徳

pp.496-499

疾患の概要

 肥厚性幽門狭窄症は胃の幽門輪状筋の攣縮と幽門輪状筋の過形成による肥厚が原因となって幽門部に狭窄を生じ,胃幽門部における通過障害を起こす疾患である.発症原因は不明であるが,遺伝的要因に加え,感染や人工乳といった環境的要因が組み合わさって発症すると考えられている.生下時に認められることはなく,生後2週〜2カ月の乳児に好発する.男女比は4:1で男児に多い1,2).主症状は嘔吐であり,発症早期には嘔吐回数は多くないが,数日で頻回の噴水状嘔吐を呈するようになる.狭窄部が幽門部であるため,吐物に胆汁が混ざっていない非胆汁性嘔吐であることが特徴的である.触診では心窩部のやや右側に肥厚した幽門部をオリーブ様腫瘤として触知できることが多い.重症例では脱水症および低クロール性代謝性アルカローシスへ至り,活気不良や体重減少がみられるようになる.

中腸軸捻転

岡村 隆徳

pp.501-505

疾患の概要

 中腸軸捻転は腸回転異常に合併する疾患であり,中腸軸捻転の病態の把握には腸回転異常の理解が重要である.正常例における腸管の発生(図1)1)では,中腸〔上腸間膜動脈(superior mesenteric artery:SMA)により栄養されている十二指腸から横行結腸中部までの腸管〕が胎生期に反時計方向に270°回転するが,この腸管発生の際に腸管の回転や腹膜・後腹膜への固定が完成しなかった状態を総称して腸回転異常と呼ぶ.

腸重積

岡村 隆徳

pp.506-510

疾患の概要

 口側腸管が肛門側腸管内に引き込まれ腸管が重なり合った状態を腸重積と呼び,腸重積によって引き起こされる腸閉塞症を腸重積症という1).消化管ポリープ,Meckel憩室,重複腸管,感染性腸炎,血管性紫斑病,悪性リンパ腫などの器質的疾患は腸重積の発症原因となることがあり,腸重積の原因となるこの器質的疾患を病的先進部という1).腸重積は病的先進部が原因になっているものと,病的先進部が存在しない特発性腸重積に分類される.また,腸重積の発症部位として小腸-小腸型,小腸-結腸型,結腸-結腸型に分けられる.腸重積の多くが3歳までにみられる特発性腸重積であり,その場合はほとんどが小腸-結腸型の腸重積である.4歳以降の腸重積では病的先進部を伴っている可能性が高く,消化管のどの領域でも発症する可能性がある.

 男女比は2:1で男児に多い1,2).腸重積の3大主徴は腹痛(または啼泣・不機嫌),血便,腹部腫瘤触知であり,消化管通過障害に伴い嘔吐を認める例もある.腸重積では腸管とともに腸間膜や腸間膜動静脈も引き込まれるため循環障害に伴う絞扼性変化をきたすことがあり,進行例では腸管虚血,壊死,穿孔によりショック状態を呈することもある.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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