文献詳細
今月の特集 超音波検査報告書の書き方—良い例,悪い例
Ⅱ.腹部超音波
文献概要
本疾患の超音波検査所見
急性肝炎とは,主に肝炎ウイルスが原因で起こる急性のびまん性疾患であり,肝炎ウイルスにはA,B,C,D,E型の5種類が確認されている.肝炎ウイルスではないものの,EBウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)による伝染性単核球症やサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染に伴う肝障害も知られており,さらには,急性肝炎様に発症する自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis:AIH)や抗菌薬,解熱鎮痛抗炎症薬,精神神経領域薬などで肝障害をきたす薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)も存在する.
超音波検査では,まず閉塞性黄疸の鑑別として胆道系(肝内胆管や総胆管,膵頭部癌や十二指腸乳頭部癌など)の閉塞病変について確認することが重要である.胆道系の閉塞病変がみられなければ,次に急性肝炎(肝障害)を鑑別として考える.
急性肝炎とは,主に肝炎ウイルスが原因で起こる急性のびまん性疾患であり,肝炎ウイルスにはA,B,C,D,E型の5種類が確認されている.肝炎ウイルスではないものの,EBウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)による伝染性単核球症やサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染に伴う肝障害も知られており,さらには,急性肝炎様に発症する自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis:AIH)や抗菌薬,解熱鎮痛抗炎症薬,精神神経領域薬などで肝障害をきたす薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)も存在する.
超音波検査では,まず閉塞性黄疸の鑑別として胆道系(肝内胆管や総胆管,膵頭部癌や十二指腸乳頭部癌など)の閉塞病変について確認することが重要である.胆道系の閉塞病変がみられなければ,次に急性肝炎(肝障害)を鑑別として考える.
参考文献
1)大藤正雄(編):消化器超音波診断学,医学書院,p43,1985
2)羽鳥知樹:超音波によるびまん性肝疾患の肝・脾サイズの計測 腹腔鏡肝表面像との比較.日画像医誌 8:120-127,1989
3)持田智,滝川康裕,中山伸朗,他:我が国における「急性肝不全」の概念,診断基準の確立:厚生労働省科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班,ワーキンググループ-1,研究報告.肝臓 52:393-398,2011
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