icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻9号

2020年09月発行

文献概要

今月の特集2 どうする?精度管理

遺伝子関連検査の品質・精度確保

著者: 横田浩充1 小野佳一2

所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査技術室 2東京大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.982 - P.987

文献購入ページに移動
Point

●病原体核酸検査(対象:ウイルス,細菌など),体細胞遺伝子検査(対象:白血病や固形腫瘍など),遺伝学的検査(対象:単一遺伝子病,個人識別など)の精度管理には課題と限界がある.

●遺伝子関連検査の実施体制の整備(精度確保に必要な基準の確保)が必要である.

●適切な検体採取と前処理,測定における全工程の精度管理が重要である.

●病原体核酸検査やヒト体細胞遺伝子検査の一部については体外診断用医薬品(IVD)があり,精度管理が容易であるが,遺伝学的検査では困難な状況にある.

参考文献

1)日本臨床検査標準協議会,遺伝子関連検査標準化専門委員会:遺伝子関連検査 検体品質管理マニュアルApproved Guideline(承認文書),日本臨床検査標準協議会,2011
2)渡邊正治,林邦彦,岡崎充宏,他:アンプリコア マイコバクテリウム コントロールサーベイ—第10回目の集計結果報告と,サーベイ10年間の総括.医療と検機器・試薬 34:535-545,2011
3)厚生労働省:ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kousei_311652.html)(最終アクセス:2020年6月12日)
4)日本臨床検査標準協議会遺伝子関連検査標準化専門委員会:遺伝子関連検査に関する日本版ベストプラクティス・ガイドライン 解説版,日本臨床検査標準協議会,2016
5)厚生労働省:医療法改正等の経緯と検体検査の精度の確保に係る基準について(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000402691.pdf)(最終アクセス:2020年6月12日)
6)宮地勇人:検体検査の品質・精度の確保に係る医療法等の改正と専門資格.臨病理 67:261-265,2019
7)日本臨床検査医学会:ゲノム医療における検体検査の品質確保に関する提言(がんゲノム医療推進を踏まえて)(https://www.jslm.org/committees/gene/gene20171121.pdf)(最終アクセス:2020年6月12日)
8)臨床検査振興協議会:がん遺伝子パネル検査の品質・精度の確保に関する基本的考え方(第2.0版)(http://www.jpclt.org/info/201905/data/doc2.pdf)(最終アクセス:2020年6月12日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?