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今月の特集2 インフルエンザを再考する
季節性インフルエンザのワクチン
著者: 中野貴司1
所属機関: 1川崎医科大学小児科学
ページ範囲:P.1200 - P.1205
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●2021/22年シーズンは,AH1N1亜型とAH3N2亜型の製造株が2020/21年シーズンから変更となった.
●有効率は,高齢者のコホート研究で死亡回避80%以上,発病予防34〜55%,就学前小児のtest-negative design研究で発病予防41〜63%という成績がある.
●新型コロナワクチンを除いて,他のワクチンとの接種間隔に特段の制限はない.
●鶏卵アレルギーがあっても接種できる場合は多い.
●2021/22年シーズンは,AH1N1亜型とAH3N2亜型の製造株が2020/21年シーズンから変更となった.
●有効率は,高齢者のコホート研究で死亡回避80%以上,発病予防34〜55%,就学前小児のtest-negative design研究で発病予防41〜63%という成績がある.
●新型コロナワクチンを除いて,他のワクチンとの接種間隔に特段の制限はない.
●鶏卵アレルギーがあっても接種できる場合は多い.
参考文献
1)第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会「季節性インフルエンザワクチンの製造株について検討する小委員会」(2021年4月22日開催)資料(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000203023_00009.html)(最終アクセス:2021年6月1日)
2)平成9〜11年度厚生科学研究(新興,再興感染症研究事業)報告書:「インフルエンザワクチンの効果に関する研究」(主任研究者:神谷齊).
3)平成12〜14年度厚生労働科学研究(新興,再興感染症研究事業)報告書:「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究」〔主任研究者;神谷齊(12,13年度),加地正郎(14年度)〕
4)福島若葉,森川佐依子,藤岡雅司,他:小児におけるインフルエンザワクチンの有効性モニタリング:2013/14〜2015/16シーズンのまとめ.厚生労働行政推進調査事業費補助金「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者廣田良夫)」平成28年度総括・分担研究報告書,pp30-44,2017
5)厚生労働行政推進調査事業費補助金平成29〜31年度総合研究報告書:「ワクチンの有効性・安全性の臨床評価とVPDの疾病負荷に関する疫学研究」(研究代表者廣田良夫),pp7-9,2020
6)CDC:Chapter16 Influenza. National Immunization Program Pink Book 9th ed., CDC, pp233-253,2006
7)福島若葉:日本の不活化インフルエンザワクチンの有効性について,対象年齢別,評価指標別(発病予防・死亡回避など)に.まるわかりワクチンQ&A(中野貴司編),日本医事新報社,pp307-308,2015
8)福島若葉:インフルエンザワクチンの有効性評価に用いるtest-negative designについて教えてください.まるわかりワクチンQ&A 3版(中野貴司編),日本医事新報社,pp346-348,2021
9)第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会(2020年1月27日開催).資料1(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000588558.pdf)(最終アクセス:2021年6月1日)
10)第18回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(2021年2月10日開催).資料1(https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000746793.pdf)(最終アクセス:2021年6月1日)
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