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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 一般検査

多発性囊胞腎の患者尿で認められる特徴的な赤血球について教えてください

著者: 服部亮輔1

所属機関: 1日本大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.308 - P.309

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尿沈渣検査で認められる赤血球

 尿沈渣検査で認められる赤血球は腎・尿路系の出血性病変を示唆する有形成分であり,出血部位の違いによって尿中赤血球形態が異なる.糸球体腎炎などによる糸球体性血尿では“糸球体型赤血球”が認められ,非糸球体性血尿である下部尿路(腎盂,尿管,膀胱,尿道)からの出血では“非糸球体型赤血球”が認められる1).非糸球体型赤血球の形態には,円盤状赤血球,球状赤血球,円盤・球状移行型赤血球,膜部顆粒成分凝集状脱ヘモグロビン赤血球がある.多発性囊胞腎の患者尿では,囊胞液の影響を受けて膜部顆粒成分凝集状脱ヘモグロビン赤血球が認められる.

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会尿沈渣検査法編集委員会(編):尿沈渣検査法2010,日本臨床衛生検査技師会,2011
2)上東野誉司美,八木靖二,友田美穂子,他:前立腺生検後の尿中に出現する特有な形態を示す赤血球の検討.医学検査 61:9-13,2012
3)堀江重郎,河野春奈:多発性囊胞腎.臨検 62:530-532,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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