文献詳細
文献概要
増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 血液
機械法(フローサイトメトリー)による血算と肉眼法(鏡検)による血算の違いを教えてください
著者: 常名政弘1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.314 - P.315
文献購入ページに移動血球数算定
機械法による血算の基本的な原理には電気抵抗方式が用いられているが,近年ではフローサイトメトリー(FCM)法も利用されている.電気抵抗方式は細胞の容積によって分類しているため,破砕赤血球や巨大血小板の出現時には他の血球数に影響を及ぼすこと(誤差要因)が知られている.また,有核赤血球(赤芽球)は,核が残存し白血球として分類される.一方,FCM法では内部構造やメーカー独自の染色によって,それらの影響を抑えて測定される1).しかし,一部の疾患や病状で上記の細胞が多数出現している場合ではFCM法でも影響を受けることがある.そのようなときは肉眼法(鏡検)による補正が必要である.
機械法による血算の基本的な原理には電気抵抗方式が用いられているが,近年ではフローサイトメトリー(FCM)法も利用されている.電気抵抗方式は細胞の容積によって分類しているため,破砕赤血球や巨大血小板の出現時には他の血球数に影響を及ぼすこと(誤差要因)が知られている.また,有核赤血球(赤芽球)は,核が残存し白血球として分類される.一方,FCM法では内部構造やメーカー独自の染色によって,それらの影響を抑えて測定される1).しかし,一部の疾患や病状で上記の細胞が多数出現している場合ではFCM法でも影響を受けることがある.そのようなときは肉眼法(鏡検)による補正が必要である.
参考文献
1)安藤秀実:自動血球分析装置による血球計数.JAMT技術教本シリーズ 血液検査技術教本 第2版(日本臨床衛生検査技師会監),丸善出版,pp155-164,2019
掲載誌情報