文献詳細
増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室
血液
検体検査における抗凝固剤添加(EDTA,クエン酸Na,ヘパリン)の使い分けについて教えてください
著者: 下村大樹1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床検査部
ページ範囲:P.334 - P.335
文献概要
抗凝固剤の違いによって血液を凝固させないメカニズムが異なる.エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とクエン酸ナトリウム(sodium:Na)は,凝固反応に不可欠なカルシウムイオン(Ca2+)をキレートすることによって血液凝固を阻止する.ヘパリンは抗凝固として働くアンチトロンビンと結合し,主にトロンビン,活性化Ⅹ因子を阻害することによって血液凝固を阻止する.なお,採血管に含有されている抗凝固剤の性状は,EDTAとヘパリンが粉末,クエン酸Naが溶液である.
参考文献
掲載誌情報