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増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 臨床化学
血清Na値,Cl値が前回値からの臨床経過と合致しません.原因と解釈の仕方を教えてください
著者: 戸枝義博1
所属機関: 1筑波メディカルセンター病院診療技術部臨床検査科
ページ範囲:P.348 - P.349
文献購入ページに移動血清NaおよびCl測定の概要
血清ナトリウム(Na)・塩素(Cl)値は,水代謝や酸塩基平衡の異常の推定に不可欠な検査である.日常検査法は,簡便・迅速なイオン選択電極(ion selective electrode:ISE)法であり,生化学自動分析装置では,全て希釈法(希釈電位差法)である.ISE法は電極反応であることから,電極膜の安定性を維持する使い方が重要である.また,Cl電極では特にブロムイオン(Br−)やヨウ素イオン(I−)に対する選択性がClイオン(Cl−)よりも高い.したがって,Cl値が単独で高値の場合はこれらの元素を含有する薬剤のチェックが必須である.
血清ナトリウム(Na)・塩素(Cl)値は,水代謝や酸塩基平衡の異常の推定に不可欠な検査である.日常検査法は,簡便・迅速なイオン選択電極(ion selective electrode:ISE)法であり,生化学自動分析装置では,全て希釈法(希釈電位差法)である.ISE法は電極反応であることから,電極膜の安定性を維持する使い方が重要である.また,Cl電極では特にブロムイオン(Br−)やヨウ素イオン(I−)に対する選択性がClイオン(Cl−)よりも高い.したがって,Cl値が単独で高値の場合はこれらの元素を含有する薬剤のチェックが必須である.
参考文献
1)日本臨床検査自動化学会会誌編集部:ナトリウム Na;Sodium.日臨検自動化会誌 30(suppl-1):26-33,2005
2)日本臨床検査自動化学会会誌編集部:カリウム K;Potassium.日臨検自動化会誌 30(suppl-1):34-40,2005
3)日本臨床検査自動化学会会誌編集部:クロール Cl;chloride.日臨検自動化会誌 30(suppl-1):41-45,2005
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