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雑誌詳細

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 臨床化学

ACTHとコルチゾールで臨床的に解離を認める原因を教えてください

著者: 山下美保1

所属機関: 1浜松医科大学国際化推進センター/内分泌代謝内科

ページ範囲:P.370 - P.371

 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とコルチゾールは同時に測定することによって,視床下部-下垂体-副腎皮質系の機能評価を行うことができる.一般的に,ACTH・コルチゾールがともに高値の場合はACTH依存性Cushing症候群,ともに低値の場合は続発性副腎皮質機能低下症,ACTH高値・コルチゾール低値であれば原発性副腎皮質機能低下症,ACTH低値・コルチゾール高値であればACTH非依存性Cushing症候群と判断し,精査する.通常は血中ACTH/コルチゾール比は2前後であるが,この比がさまざまな原因で変化し,判断に迷う場合が生じてしまう.

参考文献

●三橋知明,Medical Practice編集委員会(編):臨床検査ガイド—これだけは必要な検査のすすめかた・データのよみかた 2015年改訂版,文光堂,2015
●沖隆:HPA系診断における,ACTH・コルチゾール測定の留意点.ACTH RELATED PEPTIDES 25:34-35,2014

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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