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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 免疫・輸血

梅毒検査の種類,方法が多くて混乱しています.整理して教えてください

著者: 池田眞由美1 堀内裕次1 福島篤仁23 菱沼昭13

所属機関: 1獨協医科大学病院臨床検査センター 2獨協医科大学病院感染制御センター 3獨協医科大学感染制御・臨床検査医学

ページ範囲:P.396 - P.397

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梅毒の診断

 梅毒はトレポネーマ(Treponema pallidum:Tp)の感染による性感染症であり,臨床診断が優先される.検査には顕症患者病巣からの病原体(Tp)の染色法やPCR検査(未保険収載)もあるが,通常は顕症・潜伏梅毒患者の梅毒血清反応による抗体の検出で診断される.

 梅毒血清反応にはリン脂質のカルジオリピンを抗原として非特異的に抗体(破壊された組織の反応)を検出1)する梅毒血清反応検査(serological test for syphilis:STS)と,Tpを抗原として特異的にTp抗体を検出する方法があり,2種類を組み合わせて診断する.

参考文献

1)山根誠久:臨床検査ひとくちメモ No.202.Mod Media 56:32-35,2010
2)日本性感染症学会梅毒委員会梅毒診療ガイド作成小委員会:梅毒診療ガイド,日本性感染症学会,2018(http://jssti.umin.jp/pdf/syphilis-medical_guide.pdf)(最終アクセス:2020年12月11日)
3)行正信康,十良澤勝雄,福地邦彦:梅毒検査法の現状.臨検 62:176-182,2018
4)斎藤万寿吉:梅毒検査法と解釈の注意点.IASR 41:5-6,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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