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増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 免疫・輸血
緊急輸血の対応は,どのようにしたらよいでしょうか? 大量輸血プロトコル(MTP)とは,どのような対応方法でしょうか?
著者: 大澤俊也1
所属機関: 1順天堂大学医学部附属浦安病院輸血室
ページ範囲:P.400 - P.401
文献購入ページに移動緊急時の輸血とは
患者の血液型が未確定で不規則抗体スクリーニング検査が未実施の場合,結果を待つ時間的余裕がない状況下で,救命のために実施される輸血療法を指す.投与可能製剤はO型Ir-RBC-LR,AB型FFP-LRである.血液型確定後,同型に切り替え,不規則抗体陰性を確認後(約50分)は“T & S”(type and screen)で対応する.緊急時においても施設の輸血実施手順を順守することは重要である.事後においては,輸血同意書の有無,輸血副作用のモニタリングや輸血療法委員会などでの症例報告なども必要である.
患者の血液型が未確定で不規則抗体スクリーニング検査が未実施の場合,結果を待つ時間的余裕がない状況下で,救命のために実施される輸血療法を指す.投与可能製剤はO型Ir-RBC-LR,AB型FFP-LRである.血液型確定後,同型に切り替え,不規則抗体陰性を確認後(約50分)は“T & S”(type and screen)で対応する.緊急時においても施設の輸血実施手順を順守することは重要である.事後においては,輸血同意書の有無,輸血副作用のモニタリングや輸血療法委員会などでの症例報告なども必要である.
参考文献
1)入田和男,川島康男,巌康秀,他:「麻酔関連偶発症例調査2002」及び「麻酔関連偶発症例調査1999-2002」について(総論) (社)日本麻酔科学会安全委員会偶発症例調査専門部会報告.麻酔 53:320-335,2004
2)稲田英一:危機的出血への対応の現状と今後の方向性.日臨麻会誌 34:854-859,2014
3)Dente CJ, et al:Improvements in early mortality and coagulopathy are sustained better in patients with blunt trauma after institution of a massive transfusion protocol in a civilian level I trauma center. J Trauma 66:1616-1624,2009
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