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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 感染症

血液培養を採取するときの消毒は何を使えばよいですか? 滅菌手袋は必要ですか?

著者: 立石哲則1 織田錬太郎1

所属機関: 1東京ベイ・浦安市川医療センター感染症内科

ページ範囲:P.410 - P.411

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血液培養とコンタミネーション

 血液培養は起因菌の同定や感染臓器の推定などに役立つ,感染症診療において最も重要な検査の1つである.コンタミネーションとは,本来,血液中にない微生物が血液検体採取から培養ボトルへ分注するまでの一連の手順のなかで混入してしまうことを指す.コンタミネーションの主な原因として①採血部位の消毒不足,②消毒薬の乾燥時間の不足,③消毒後の採血者による清潔区域の汚染が指摘されている1)

 コンタミネーションの結果,不必要な治療や追加検査から入院期間の延長や医療費の増大,ひいては患者への実害をもたらすことから,それを減らすための最適な検体採取法が検証されている.

参考文献

1)Clinical Practice Guideline:Prevention of Blood Culture Contamination. J Emerg Nurs 44:285.e1-285.e24,2018
2)Caldeira D, David C, Sampaio C:Skin antiseptics in venous puncture-site disinfection for prevention of blood culture contamination: systematic review with meta-analysis. J Hosp Infect 77:223-232,2011
3)Kim NH, Kim M, Lee S, et al:Effect of routine sterile gloving on contamination rates in blood culture: a cluster randomized trial. Ann Intern Med 154:145-151,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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