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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 感染症

尿培養検査で1×10の4乗と記載されていました.この意味はなんですか?

著者: 大塚喜人1

所属機関: 1亀田総合病院臨床検査部

ページ範囲:P.418 - P.419

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尿培養検査の目的

 尿培養検査は,細菌性の尿路感染症診断に利用される検査である.膀胱内は正常な状態では無菌的な尿が貯留されているが,排尿時には尿道,尿道口と正常常在細菌が生息する部位を通過するため,検出される細菌種,その細菌数によって臨床的判断が異なる.

 検体には中間尿,カテーテル尿,膀胱穿刺尿などがあるが,尿路感染症を診断するうえで最も信頼できる検体は膀胱穿刺尿である.しかし,実際に採取されることはまれで,中間尿が一般的である.したがって,尿培養を実施する際には汚染された材料であることを念頭に置いて検査と判定をしなければならない.

参考文献

●日本感染症学会,日本化学療法学会JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会尿路感染症・男性性器感染症ワーキンググループ(編):JAID/JSC感染症治療ガイドライン2015—尿路感染症・男性性器感染症.日化療会誌 64:1-30,2016
●日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会(編):尿路感染症.臨床検査のガイドラインJSLM2015,宇宙堂八木書店,pp339-342,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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