文献詳細
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感染症
ペニシリン感受性黄色ブドウ球菌(MIC≤0.03mg/L)菌血症の治療を,セファゾリンではなくペニシリンGやアンピシリンで行うことはできますか?
著者: 守山祐樹1
所属機関: 1東京高輪病院感染症内科
ページ範囲:P.436 - P.437
文献概要
わが国でのメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(methicillin-susceptible Staphylococcus aureus :MSSA)菌血症の治療薬はセファゾリン(CEZ)が第一選択となる.黄色ブドウ球菌は感受性試験でペニシリンG(PCG)がS(MIC≤0.12mg/dL)であっても,PCGやアンピシリン(ABPC)に対する誘導耐性を示すことがあるため,通常は確認試験を経てペニシリン感受性黄色ブドウ球菌(penicillin susceptible Staphylococcus aureus:PSSA)と判定する.ただし,PCGがMIC≤0.03であれば,確認試験が全て陰性であったという報告もあり1),MIC≤0.03であればPSSAと読み替えてもよいかもしれない(図1).
参考文献
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