icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 病理

採取した検体を固定液に浸漬するまでの時間の目安を教えてください.また,一時的に生理食塩水でも大丈夫でしょうか?

著者: 井上博文1

所属機関: 1岡山大学病院病理診断科・病理部/ゲノム医療総合検査室

ページ範囲:P.438 - P.439

文献購入ページに移動
固定とは

 固定とは,経時的に進行する自己融解や細菌などによる腐食を化学反応を利用して停止・抑止し,細胞,組織形態の保持と劣化を防止する操作をいう.さまざまな方法や試薬が使用されるが,一般的に病理検査で多く利用されている固定法はホルマリン溶液を組織に浸漬する方法である.これまでは形態保持が主たる目的であったが,ゲノム医療の本格的な臨床実装によって,核酸品質にまで配慮した固定方法が求められている.

参考文献

1)日本病理学会(編):ゲノム研究用・診療用病理組織検体取扱い規程,羊土社,2019
2)Ohara K, Arai E, Takahashi Y, et al:Feasibility of methylome analysis using small amounts of genomic DNA from formalin-fixed paraffin-embedded tissue. Pathol Int 68:633-635,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?