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増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 病理
細胞をスライドガラスに塗抹する際の注意点はありますか?
著者: 島田直樹1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院病理診断科
ページ範囲:P.454 - P.455
文献購入ページに移動 臨床医が採取した細胞検体を塗抹固定する機会は多くある.婦人科の子宮腟頸部,子宮内膜の検体,呼吸器の内視鏡的気管支擦過検体,各臓器の穿刺吸引検体などが挙げられる.完成した標本は,顕微鏡下で組織構築や個々の細胞が観察しやすいことが第一である.塗抹する際の注意点は,①立体的に厚く塗抹するのではなく薄く均一に塗抹すること,②多量の血液を塗沫しないこと,③塗抹した検体を乾燥させないことが重要である.
参考文献
●清水恵子(編):子宮内膜細胞診の実際 臨床から報告様式まで,近代出版,2012
●細胞検査士会(編):細胞診標本作製マニュアル:呼吸器 第2版,細胞検査士会,2012
●柳瀬友佳里,廣川満良,前川観世子,他:甲状腺穿刺吸引細胞診における検体採取と塗抹法の精度管理.日臨細胞会誌 49:431-436,2010
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