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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 病理

がんゲノム検査に検体を提出したいのですが,何年前までのブロックであれば使用可能ですか?

著者: 柳田絵美衣1

所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査科ゲノム検査室

ページ範囲:P.460 - P.461

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 現在,がんゲノム検査の対象は病理組織のホルマリン固定パラフィン包埋(formalin fixed paraffin embedded:FFPE)切片である.DNAはホルマリンによって断片化されることや時間経過によって品質が低下する.固定時間や固定液の種類,FFPEブロックの保管環境によって核酸の品質は異なるが,日本病理学会は「ゲノム研究用・診療用病理組織検体取扱い規程」1)において“作製後3年以内のFFPEブロックの使用が望ましい”としている.しかし,作製後3年以内でも品質が不良な場合もある.核酸の品質は解析結果に大きな影響を与えるため,抽出した核酸は品質を確認する必要がある.

参考文献

1)一般社団法人日本病理学会(編):ゲノム研究用・診療用病理組織取扱い規程,羊土社,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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