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雑誌詳細

文献概要

増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室 生理機能

薬にもよりますが,投薬に伴い速波が混入するのはなぜですか?

著者: 福地聡子1 久保田有一2

所属機関: 1TMGあさか医療センター てんかんセンター 臨床検査部 2東京女子医科大学東医療センター脳神経外科

ページ範囲:P.484 - P.485

脳波とは

 脳波とは,大脳皮質にある大錐体細胞の尖端樹状突起に生じるシナプス後電位の総和であり,脳の電気的活動を反映している.脳波の波形は,周波数(波の速さ)によって次のように分類される.

δ波:0.5〜3Hz

θ波:4〜7Hz

α波:8〜13Hz

β波:14〜30Hz

 健常成人の脳波では安静・閉眼・覚醒時に後頭部優位にα波を主体とする基礎活動がみられる.α波よりも周波数が遅い波形(θ波・δ波)を徐波,速い波形(β波)を速波と呼ばれている.

参考文献

1)越野好文:向精神薬による脳波変化.精神科治療 4:327-340,1989
2)浦部晶夫,島田和幸,川合眞一(編):今日の治療薬2020 解説と便覧,南江堂,2020
3)行弘信仁:睡眠時の脳波に及ぼす薬物の影響.ファルマシア 46:1037-1041,2010
4)島薗安雄:精神機能と脳波.金沢大十全医会誌 62:203-227,1959
5)下竹昭寛,松本理器,人見健文,他:代謝性・中毒性脳症の脳波.臨神生 47:40-46,2019

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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