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今月の特集 典型例の臨床検査を学ぶ
多発性骨髄腫
著者: 和泉透1
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター血液内科
ページ範囲:P.646 - P.649
文献購入ページに移動初診(診察)時症状・所見
患者は60歳代,男性.既往歴・家族歴に特記すべきことなし.ある日の夜間に右膝痛を自覚した.就寝後に激痛となったので,独立行政法人国立病院機構仙台医療センター(以下,当センター)の救急外来を受診した.受診時に39℃の発熱を認めたため,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査を行ったが陰性であった.右膝関節炎の診断で当センターの整形外科に入院した.
ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)9.3の貧血(正球性正色素性貧血)を認めた.白血球数(white blood cell count:WBC)は基準範囲内で,C反応性蛋白質(C-reactive protein:CRP)は軽度に高値であった.アルブミン(albumin:Alb)は3.0と低値であった.腎障害はなかった(表1).
患者は60歳代,男性.既往歴・家族歴に特記すべきことなし.ある日の夜間に右膝痛を自覚した.就寝後に激痛となったので,独立行政法人国立病院機構仙台医療センター(以下,当センター)の救急外来を受診した.受診時に39℃の発熱を認めたため,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査を行ったが陰性であった.右膝関節炎の診断で当センターの整形外科に入院した.
ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)9.3の貧血(正球性正色素性貧血)を認めた.白血球数(white blood cell count:WBC)は基準範囲内で,C反応性蛋白質(C-reactive protein:CRP)は軽度に高値であった.アルブミン(albumin:Alb)は3.0と低値であった.腎障害はなかった(表1).
参考文献
1)Ozaki S, Handa H, Saitoh T, et al:Trends of survival in patients with multiple myeloma in Japan: a multicenter retrospective collaborative study of the Japanese Society of Myeloma. Blood Cancer J 5:e349,2015
2)畑中徳子,田村早紀,山本慶和,他:検査部から蛋白分画追加検査を推奨した高グロブリン血症患者の追跡調査.臨病理 66:1065-1071,2018
3)日本骨髄腫学会(編):診断基準と病気分類.多発性骨髄腫の診療指針 第5版,文光堂,pp22-30,2020
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