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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻6号

2021年06月発行

文献概要

認定・資格取得でスキルを磨こう・10

博士号

著者: 菱木光太郎1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属病院中央検査部

ページ範囲:P.702 - P.707

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はじめに

 2019年から流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によってPCR検査の検査数は増加しており,臨床検査技師の認知度が向上している.医療の目覚ましい発展とともに臨床検査技師の知識や技術の向上,そして高度教育の必要性が高まっており,臨床検査技師養成校は3年制から4年制への改組が進んでいる1,2).さらに,教育協議会に加盟している4年制大学54校のうち81%の44校が大学院を設置しており3),さらなる高度教育を受ける門戸が開かれつつある.

 上記のように環境が整う一方で,意欲的に学ぶ学生がいないことには優れた人材を創出することはできない.また,意を決して大学院で学ぼうと思ってインターネットで検索しても,概要のみが示されているだけであり,大学院生活の実態はみえてこない.

 本稿では,筆者が社会人を継続しながら博士号を取得した過程における経験や実情を述べる.

参考文献

1)上田國寛:全国初の臨床検査技師養成指定大学における人材の育成 神戸常盤大学保健科学部医療検査学科が目指すもの.Mod Media 60:80-84,2014
2)日本臨床衛生検査技師会:臨床検査技師教育の見直し(答申概要).会報JAMT 24:1-2,2018
3)中原貴子:社会人大学院生のメリット・デメリット 人を育てながら,自分も育つために.臨床検査学教育 9:80-83,2017
4)井原望:技術者のための社会人ドクターのススメ.生物工会誌 94:518-519,2016
5)文部科学省:生涯を通じた学習機会・能力開発機会の確保に向けた大学等における社会人の学び直し,2017(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg7/290313/shiryou2.pdf)(最終アクセス:2020年10月20日)
6)小林百合,梅川通久,星野利彦:博士人材データベース(JGRAD)の登録情報を用いた博士課程の経済的支援の効果に関する試行的分析.DISCUSSION PAPER No.182,文部科学省科学技術・学術政策研究所,2020(https://nistep.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=6686&item_no=1&attribute_id=13&file_no=1)(最終アクセス:2020年10月20日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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